実は50年以上の歴史があるメンズシェーバーの歴史を紐解く(2016.08.15)

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20159月に「3Dアクティブサスペンション」や「スムースローラー」といった新機能を搭載して登場したパナソニックのメンズシェーバー、密着5枚刃『ラムダッシュ ES-LV9A』。電気シェーバー全体の市場規模が年間総需要700万台と成熟化が進む中、〝深剃り〟や〝肌へのやさしさ〟といったユーザーのニーズを満たすハイスペックモデルとして、快調に売り上げを伸ばしている。

これを支えるのが、毎分約14000ストロークという世界最高速を誇るリニアモーターであり、キーデバイスとなる刃は日本伝統の刃物素材である安来鋼を日本刀と同じ製法で加工、その加工に欠かせない金型を1000分の1mm単位で仕上げる現代の匠など、これぞニッポンのモノ作りを象徴するような技術と技であることは、改めて説明する必要はないだろう。

もちろん、これらの技術は一朝一夕で完成するものではない。実はパナソニックは今からちょうど60年前の1955年に、国産初の電気シェーバーを送り出したメーカーでもあるのだ。そこで今回は、その歴史を語るうえで欠かせない記念碑的な10モデルをセレクト。改めて、時代とともに市場をリードしてきた同社のシェーバー技術の歩みを振り返ってみよう。

1955 〝ヒゲ剃り新時代〟の到来を告げた電気シェーバー1号機

MS10

MS10(1955)

日本がGATT(関税および貿易に関する一般協定)に正式加盟し、トヨタからは『クラウン』が登場。現在の政権与党である自由民主党が誕生して、いわゆる55年体制の幕開けとなり、石原慎太郎が『太陽の季節』で芥川賞を受賞。このように1955年は政治や経済、文化など、さまざまな分野で新しい時代の到来を予感させる年となった。

そんな中、国産初の電気シェーバー、『MS10』も発売されたのだ。当時は、まだ、ヒゲ剃りといえば安全カミソリが一般的な時代。開発の発端となったのは、1954年に当時(松下電工)の丹羽正治社長らが行なったアメリカ視察だったという。視察で電気シェーバーと出会った丹羽社長は、その商品としての可能性を直感。即座に製品化を決断する。同社には戦前から続くバイブレーターや小型モーターなどの固有技術があったからだ。こうして『MS10』は往復32mm1枚刃シェーバーとして誕生。電気でヒゲが剃れる〝電気カミソリ〟として、15万台の大ヒットを記録した。

1981 水洗いに加え、浴室の使用を可能にした画期的な防水タイプ

スーパーレザーD.W. ES861

ES861(1981)

1960年代に入ると、海外大手メーカーとの技術提携で実力を蓄積。オリジナル技術により回転ネット刃モデルを開発したのに続き、1977年にはモーターのパワーを直接、刃に伝えるDD(ダイレクトドライブ)機構を搭載した『スーパーレザーES820』を発売。1981年には、安全カミソリと同じように、水で洗えて、石けんでヒゲが剃れる『スーパーレザーD.W. ES861』が登場した。開発チームは、その防水構造の研究のため、まず浴槽の調達から始めたという。その結果、深さ1mの水中に1時間放置しても問題のない、抜群の防水性能を実現。動力源も乾電池から充電池式へと切り替えられ、今日のカミソリシェーバー『ラムダッシュ ES-ST39』に繋がるウエット&ドライ方式の基礎が築かれた。ちなみにこの年、パナソニックシェーバーは国内シェア44%を獲得している。

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