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サプリや化粧品も手がけるサントリーの最新研究施設潜入レポート1(2016.12.21)

サントリーと聞いて思い浮かべる製品は何だろうか。ビール、ウイスキー、清涼飲料水……etc。アルコール飲料や清涼飲料にまつわる同社の基礎研究を活かして、『セサミン』などの健康食品を生み出していることをご存知の方も多いことだろう。

実は、化粧品も手掛けている。男性用で代表的な商品である浸透型発毛促進剤『ナノアクションD』ほか、オールインワンスキンケア『ビトアス』、エイジングスキンケアブランド『エファージュ』などだ。

そして、化粧品にも健康科学研究や微生物研究、植物研究といったサントリーグループのさまざまな基礎研究が生かされている。

そのサントリーグループのこれまでの基礎研究、技術開発をさらに成長させるため、2015年春、京都・精華町にある「けいはんな学研都市」内にサントリーグループの新たな研究開発拠点『サントリー ワールド リサーチセンター』が開設された。

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2015年に新設された『サントリー ワールド リサーチセンター』。新たな価値の創造に向けて「自然の恵みが秘めた力を見つけ出す」、「生き物の可能性をひろげる」、「素材の魅力を引き出す」、「素材の効果を裏付ける」など7つの革新的な研究開発テーマに取り組んでいる。

それらの基礎研究と商品開発を集約し、より強固にする新拠点。グループ関連企業だけでなく、周辺の大学や研究者、共同を目指す企業との交流も深めている。研究室はオープンラボ、フリーアドレスを通して研究者が相互に知を刺激し合い、技術を高め合う場所となっている。

サントリーグループの最新研究拠点であり一般には公開されていない施設であるが、今回、メンズビューティーの観点から研究所を訪問。健康食品と化粧品の研究開発を行うサントリーウエルネスの研究者である健康科学研究所 開発主任の松岡龍雄さんに話を伺った。

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サントリーウエルネス 健康科学研究所 創美設計開発グループ 開発主任の松岡龍雄さん。「全ての女性を5歳若返らせる」をモットーに、スキンケア化粧品から ヘアケアまで幅広い美容商品の開発・品質保証に携わる。

同社では2005年に健康食品の研究開発をメインに事業部が立ち上がり、2009年にサントリーウエルネスとして分社化。2008年ごろからは、柿渋などのポリフェノール研究を応用した石けん『プラス・デオ』や育毛剤の開発も始まっていたという。

「印象的な事例は、浸透型発毛促進剤『ナノアクションD』の開発ですね。前身である既存商品の頭皮用化粧料がすでに販売されていたのですが、2剤式で使う前に混ぜなくてはならなかったんです」(松岡さん)

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ユーザーの「2剤を混ぜてから使うのは面倒」という声を受け、2剤式を1剤式に進化させる取り組みが始まった。サントリーは育毛のために「必要な成分を必要なところに届ける」ことにこだわりがあり、そこで重要な役割をもつナノ成分が「PLGAナノ粒子」。

この成分は水分と混ぜると徐々に溶けるという性質があり、1剤化においてはいかに頭皮に届けるまで溶解せずに安定化して配合するという難題があった。それに立ち向かい、4年の歳月を経てようやく技術開発に成功。

さらに単に1剤にするだけでなく、育毛効果を高めるために浸透性などの機能向上にも挑戦。従来のナノ成分「PLGAナノ粒子※1」に加え、サントリーオリジナルの「PCTナノエマルジョン※2」という新たなナノ成分を開発し、成分の浸透性に磨きをかけた。

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ナノエマルジョンのデモを行ってくれた。写真は2剤を混ぜてナノ化している様子。

※1湿潤剤:乳酸・グリコール酸共重合体
※2浮遊型乳化物がナノ化された状態。有効成分 酢酸DL-α-トコフェロール、等。

さらに「1回分の適量がわかりにくい」というユーザーの声を反映させ、時計回りに半回転で1回分の使用量がポンプ部へと溜まる、業界初のロータリーポンプ式スプレーを採用。バスルームに置いても違和感なく、ほかのコスメにもなじむスタイリッシュなデザインにもこだわった。そうして作り上げられたのが『ナノアクションD』だという。

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