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試しに2週間、小麦製品を抜くと体調がよくなる人がいる理由(2017.03.13)

健康には気を使うタイプで、有酸素運動、筋トレ、糖質制限など、健康に良いとされていることはいくつかしているし、ちゃんと睡眠もとっている―なのに、体調がすぐれない、胃腸が弱い、疲れやすいといった不定愁訴に悩まされている…ひょっとしたら、それはグルテンのせいかもしれない。

グルテンとは、コムギ属の穀類の胚乳に含まれる糖タンパク質のグリアジンとグルテニンの結合物である。グルテンには、パンやうどんに弾性(コシ)を与えるなど、調理上の役割があり、人類が様々な麦加工品を食べるようになってから、欠かせない成分であった。

しかし、近年の麦の品種改良の負の側面として、単位重量あたりのグルテンの量が昔の麦の40倍も増えているという。このため、もともとグルテンに過敏な小麦アレルギーの人のみならず、普通の人でも知らないうちに過剰なグルテンを摂取することで、種々の健康トラブルに見舞われる例が増加している。

近刊の『長生きしたけりゃパンは食べるな』には、パンやパスタなどグルテンを含む食事のせいで、通勤電車に乗るたびに下痢に悩まされている会社員や、仕事への意欲減退に苦しむ女性などの事例が紹介されている。

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彼らは最初のうちは、まさか何の変哲もないパンや麺類が諸悪の根源とは夢にも思わず、方々の医療機関を訪ねた末に、過敏性腸症候群とかうつ病といった診断を下される。しかし、病名にあった治療を施しても、快方に向かわない。そこで、また他の医師に診てもらったり、資料をあたっているうちに、グルテンが原因であったことを知る。実際、グルテンのない食生活(グルテンフリー)を開始してほどなく、彼らは驚くほど健康を回復している。

「グルテンに過敏な人が少数ながらいる」という事実は、ベストセラーとなった『ジョコビッチの生まれ変わる食事』で知っている人も多いかもしれない。

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著者のプロテニスプレイヤーであるノバク・ジョコビッチは、試合中に卒倒するほどのひどいグルテン不耐症であったが、グルテンフリーを始めて劇的に体調がよくなり、プロテニスの第二集団のひとりという存在から、テニス界の王者へと登りつめている。

しかし、これはセリアック病といったかなり稀な自己免疫疾患で、自分には関係ないと考えている人が大多数かもしれない。ただ、前述したように小麦のグルテン含有量が40倍にも増えた事実をかんがみると、「原因の定かでない体調不良は、グルテンのせいかもしれない」と疑うのは価値あることだと思われる。

『長生きしたけりゃパンは食べるな』の著者で、グルテンフリーライフ協会のフォーブス弥生代表理事が勧めるグルテン過敏性のチェック法は、「14日間(2週間)、小麦を口にしない食事を積み重ねる」ことだという。パン、麺類、ピザ、ケーキといった小麦加工食品を全て遠ざけることになるが、人によっては最初の数日で効果が現れ、次第にこういった食べ物を口に入れたいとは思わなくなるという。

14日の間グルテンフリーをやってみて、体調などに特に変化がなければ、グルテンを含む食事を今までどおり食べてもよいという理屈になる。しかし、肩こりがなくなる、身体のむくみがとれる、倦怠感が消失する、といったポジティブな効果を感じる人の割合は高く、そのままグルテンフリーの生活を続けたくなるという。

ラーメンやケーキに目のない人でも、長い人生のほんの2週間だけ我慢してみてはいかがだろうか。そのあとに、人生が変わるような体調の変化が手に入るかもしれないのだから。

参考資料:
『長生きしたけりゃパンは食べるな』(フォーブス弥生著、稲島司監修、SBクリエイティブ)
『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(ノバク・ジョコビッチ著、タカ大丸翻訳、三五館)

文/鈴木拓也

老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。

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