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風呂に入るだけで免疫力が強化されるHSP入浴法とは?(2017.03.20)

昔から入浴は「健康に良い」、「免疫力を上げる」ことは経験的に知られてきたが、科学がその原理を解明しつつある。そのキーワードは、「ヒートショックプロテイン」(HSP)。

1960年代に、熱ストレスを与えると増加する細胞中のプロテイン(タンパク質)として発見され、数十年かけて、どんな働きを持っているのか解明が進んできた。HSPは、何らかのストレスによってダメージを受けた別のタンパク質構造を修復したり、(修復不能なら)身体に悪影響を及ぼす前に分解する働きがある。

また、ガンなどの異常細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞の活性を高めるのも、HSPの役割のひとつ。要するに自己回復力の縁の下の力持ち的存在がHSPである。

HSPは、病原菌や紫外線など、身体にストレスとなるものからダメージを受ければ増加し、難しい試験や負けられない試合といった、精神的なストレスからでも増加するが、最も安全かつ効率的に増加させるのが熱である。

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この特性を生かして、「HSP入浴法」を勧めているのが、この分野の第一人者である、修文大学健康栄養学部の伊藤要子教授。やや熱めの湯につかることで、十分なHSPを体内に発生させ、様々な健康効果を発揮できるという。

伊藤教授によるHSP入浴法の手順は、以下のとおり。
1. 大量の発汗に備えて300~500mlの水分補給しておく(常温かぬるめの水。ショウガ紅茶であれば尚可)。
2. バスタブに42℃のお湯をはる(正確な水温を測るため温度計を使用)。入浴剤を入れるとベター。なお、冬場は風呂場の室温を快適なレベルに上げておく。
3. 10分間湯につかる。
4. 風呂から上がって体を拭いたら、体温が下がらないようガウン、毛布、サウナスーツといったものを身につける。再度300~500mlの水分補給をするが、冷たい飲み物はご法度。クーラーの風にも近づかないように。

これを週に2回行う。それ以外の日はシャワーだけでもかまわない。42℃が熱すぎるのであれば、41℃でもOK。ただし15分間湯につかること。これでも熱い場合40℃に下げてもよいが、20分湯につかる必要がある。

HSP入浴法の目的は、体温を38~38.5℃に上げて、HSPを増加させることなので、できれば舌下温が測れる体温計で自分の体温をモニターするのが望ましい。基礎体温が低い人は、最初から38℃は難しいが、無理せずHSP入浴法を続けることで、徐々に体温をアップできるようになる。また高齢者や体力に自信がない人は、半身浴がお勧め。

HSP入浴法のメリットは、生体防御力と免疫力の強化や低体温の解消のほかに、出張・スポーツの際の疲労軽減、ブルーマンデーのつらさの緩和、夏バテ予防、美肌促進(コラーゲンの合成促進)などが挙げられ、高齢者であればアルツハイマー病の予防や運動機能の低下防止にも役立つ。費用はさしてかからず、副作用もないので、日ごろ行う健康法のひとつに加えてみるとよいだろう。

参考資料:
『加温生活 「ヒートショックプロテイン」があなたを健康にする』(伊藤要子/マガジンハウス)

文/鈴木拓也

老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。

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