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「ウイルスに感染しにくい体になるにはUVカットは必須」と紫外線研究の権威は説く(2020.06.23)

マスク・手洗い・3密回避+UVカットが新常識

ランゲルハンス細胞紫外線免疫反応

2020年6月19日から、都道府県をまたぐ移動の自粛が全国的に緩和された。そのため、飛行機や新幹線を使い、遠くに旅立つ人が急増中である。

人々はマスクをし、手洗いを徹底し、3密を避けつつ移動する、という自衛を心がけているだろう。そこにもうひとつ、UVカット剤で皮膚を保護することも加えていただきたい。

筆者が、紫外線研究における日本の第一人者である皮膚科医から伺った話では「紫外線は皮膚の免疫力を下げるだけでなく、体全体の免疫力も奪います。すると、ウイルスや細菌による感染症にかかりやすくなりますから」と。

その理由を詳しく解説していこう。そのキーワードは『ランゲルハンス細胞』だ。

皮膚科医「ランゲルハンス細胞は、表皮細胞の数%しか占めていない少数細胞。この細胞の役割は、皮膚の外部から入ってくる異物(菌や化学物質など)、つまり自分の体の成分でないものを見つけ出して食べてしまい、消化してその一部をリンパ節にあるリンパ球まで運び、免疫反応を起させるのです。

ところが、このランゲルハンス細胞は、紫外線に大変感受性が高いため、日焼け後などは10日間ほど働けない状態に。この間に、外から皮膚を介して異物が混入すると、免疫反応が起きないわけです。

ですから、この間に入ってきた異物を、自分の体の成分と同じだと認めてしまって、免疫反応を起こして攻撃することができないのです」

紫外線を大量に浴びると感染症にかかりやすくなる

この話を聞く限り、紫外線で皮膚の免疫反応が起きない仕組みはわかった。だが、それが体全体の感染症と、どう関係するのかが疑問である。

皮膚科医「大量の紫外線を浴びると、皮下や粘膜を介する免疫反応も抑制されることが動物実験では証明されています。

つまり、紫外線を浴びていない部分の免疫反応も抑制され、全身的な免疫抑制が起こるのです。

昔、日焼けをすれば風邪をひきにくくなる、といわれていました。これはまったく根拠のないこと。逆に強い日焼けの後は、体の免疫反応はすっかり落ちてしまいます

確かに、海や山で一日遊び、日焼けした後は、体がすごくダルくなることがある。それは免疫力が下がってしまったということか……。

新型コロナは、医療従事者にとっても未知のウイルス。紫外線との関連性について、まだ確かなエビデンス(科学的根拠)はないが、可能性としては十分考えられよう。

20~30分のうっかり日焼けでも遺伝子は傷つく!

しかし、大量の紫外線を浴びなければ、感染症にかかることはないのでは? と考える人もいるだろう。

皮膚科医「生きた細胞は遺伝子と呼ばれるプログラムに沿って、細胞に必要なタンパク質をつくっています。紫外線は細胞の遺伝子を傷つけるので、プログラムが狂ってしまうわけで。

突然変異した細胞が、皮膚ガンにつながることも。素肌で20~30分外出するだけでも、遺伝子は傷ついてしまうのです

特に、梅雨時はうっかり日焼けする人がとても多いという。雨だからといって、紫外線が届かないわけではないのだ。

快晴の日の紫外線B波を100%とすると、雨で空に雲が垂れこめているときでも20~30%は降り注いている。薄曇り程度であれば50~80%も!

木陰に入れば頭上からの紫外線を浴びずに済むが、空中での散乱や地表からの反射によって、直射の場合の40~50%は受けてしまうことに。

地表からの反射は、アスファルトやコンクリートで約20%、プールや海などの水面で約20%、芝生や土で10%以下といわれている。

旅行時だけでなく、日常でもUVカットはしっかり塗って、感染症や皮膚ガンになりにくい体を目指そうではないか!

ランゲルハンス細胞紫外線免疫反応

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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