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機内にて至近距離にマスク未着用の乗客がいたときの体験を語ろう(2020.09.16)

機内でマスク着用拒否による事件が続いている……

機内マスク着用拒否問題
画像はイメージです

9月に入り、マスクに新たな問題点が浮かび上がった。それは、機内でのマスク着用拒否である。

9月7日、ピーチ・アビエーション機にて釧路から関西へ向かっていた男性の乗客が、機内でマスク着用を拒否して騒動に。機長が航空法の安全阻害行為に当たると判断し、新潟空港に臨時着陸し、その男性を降機させる事件が起きた。

9月12日にも、北海道エアシステム機に搭乗した男性がマスク着用を拒否したため、離陸前に降ろされるというトラブルが。

10月1日からGo To トラベルへの東京都追加が決定すれば、飛行機を利用する人も増えるだろう。それ故、この手のトラブルにいつ巻き込まれるかわからないから心配……。

そこで、筆者が機内で体験したマスクに関する出来事を綴っていこう。何かの参考になれば幸いだ。

6月初旬、筆者は遠方での取材のため大手航空会社の飛行機を利用した。ずいぶん前から決まっていた取材で、しかも先方が日程を変えられない状態だったため、意を決して機上の人となったのである。

緊急事態宣言が解除されていたので、思いの外、乗客は多かった。席は7割程度埋まっていたかもしれない。

ウイルス感染を予防する機内の仕組みとは?

離陸前、機内の空気循環についてアナウンスがあった。そのポイントは3つ。

【POINT1】

常に機外から新鮮な空気を取り入れ、2~3分程度で入れ替わり、清潔な空気で保たれている。

【POINT2】

機内を循環する空気は、高性能フィルターを通ることにより、清潔に保たれている。それがHEPA(High- Efficiency Particulate Air)フィルターである。

新型コロナウイルスの直径は0.1µm(ミクロン)といわれている。飛沫感染の場合、実際の飛沫の大きさ=0.5µmが捕集できればよいことになる。

HEPAフィルターは、0.3µm以上の粒子を99.97%捕集する能力があり、新型コロナの飛沫を吸着できるとされている。

【POINT3】

客室内の空気は、常に天井から床下へ流れ、特定の場所に滞留しない。

とのこと。では、航空会社の機体には、すべてHEPAフォルターが使われているのか調べてみた。

●大手航空会社=日本航空/全日空

●日本のLCC(格安航空会社)=ピーチ・アビエーション/ジェットスター・ジャパン/春秋航空日本/エアアジア・ジャパン/スカイマーク/エア・ドゥ/ソラシドエア/スターフライヤー/フジドリームエアラインズ /アイベックスエアラインズ

以上12社の機体にはHEPAフィルターを採用し、およそ3分ですべての空気が入れ替わるとのこと。

ちなみに、北海道エアシステム、および日本エアコミューターで運航するATR型機では、概ね4~6分で客室内の空気がすべて入れ替わる。北海道エアシステム運航のSAAB340B型機では、4~5分程度で換気される仕組みになっている。これらの機材はHEPAフィルターではない手法で清潔な空気を保っているそうだ。

至近距離にマスク未着用者がいる緊張感はスゴイ!

というわけで、機内での感染リスクは低そうでホッとした。しかし、航空会社からマスク着用の要請が出ているので、ほぼすべての乗客はマスクをしっかり着けていた。ほぼ……?

そう、筆者の隣の隣にいる乗客の男性が、離陸した途端、マスクを外してリラックスしだしたのだ。筆者は通路側、男性は窓側。中1席空いていても、距離は1mも離れていない。ソーシャルディスタンスなどないのである!

取材先に感染させないよう、取材前の2週間は人との接触を避け、決死の覚悟で搭乗したのに、よりにもよってマスク未着用者と同列になるとは(泣)。

彼がもし無症状感染者だったら? 咳やクシャミをしたら? という思考が頭の中をグルグルと。

マスク未着用者に対するCAさんの対応はこうだった

機内マスク着用拒否問題
画像はイメージです

わりとロングフライトなので、長時間この緊張感には耐えられない! そう判断し、シートベルト着用サインが消えたら、速攻でCAさんの元へ。

筆者「あの~すみません。52Aの窓側の席の方が、マスクを外しているので、さりげなく着用を促していただけないでしょうか?」

それを聞いたCAさん、静かに席に近づきつつ確認し、頷きながら戻ってきた。

CAさん「お客様、本日は前方に1列空きのある座席がございます。そちらに移動していただく、というのはいかがでしょうか? 窓側も空いておりますし」

マスク未着用者に注意してくれるものだとばかり思っていたので、ちょっと拍子抜け!? でも、ヤバい人だったら面倒だし、素直にその提案に従うことに。

席で荷物の回収をしつつ、CAさんが「窓側のお席が空いていてよかったですね。今日は眺めがすごくいいので♪」と筆者に話しかけてきた。

これは、筆者が窓側に移りたいと申し出た設定なのだな、と察知し「そうなんですか! うれしいなぁ~」という茶番を演じつつ、そそくさと前方の席へ移動。確かに窓からの眺めは素晴らしかった(苦笑)。

当初「CAさん、保身に走ったな……」と、やや不服ではあったが、マスク未着用事件を見聞きするたびに、あの判断は適切だった、と思わざるを得ない。

もし、マスク未着用者がクレーマー体質だったら、周囲のお客様もリラックスできなかっただろう。まして、例の事件みたいにCAさんに怒声が浴びせられたりなどしたら……と考えたら、冷や汗が出る思いだ。

機上では客室乗務員さんの指示は絶対なのである。それが我々の安全を守ることだから。という基本を、今さらながら身に染みている筆者であった。

読者諸兄もGo To トラベルで快適で安全な旅を楽しまれることを願うばかりである。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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