季節の変わり目は新・美容家電3TOPで乗り切ろう(2020.10.09)
夏の肌ダメージを残さないためにも早めのケアを
10月も3週目が目前となり、次第に秋の気配を感じさせるようになってきた。振り返ってみると今年は8月が猛暑、9月は残暑と暑さに悩まされた方も多かったのではないか。
実際、東京都心では8月の真夏日が観測史上最多となったほか、静岡県浜松市では国内最高気温と並ぶ41.1度を記録。都心も9月は27年ぶりに2日連続の猛暑日を記録するなど、連日のように高温に関するニュースが続いた。
そこでこの時期、メンズビューティー的には暑さによるダメージを受けた肌のケアが必須となるのだが、秋になったからといって決して手を抜いてはならない、ということもお伝えしておきたい。
その一つがマスクの着用だ。マスクをしていると口元が保湿されているような気分になるが、その湿度により雑菌が繁殖。肌トラブルを起こす場合もあるという。さらにマスクを外すと、肌の水分も一気に蒸散。肌の乾燥を引き起こすと言われている。
そして秋は紫外線にも注意が必要だ。意外と思われるかもしれないが、気象庁のUVインデックス年間推移グラフによれば、10月の平均UVインデックスは3.1と「中程度」。これは日焼け止めや帽子の使用が推奨されるレベルなのだ。
というわけで今回は保湿ケアを中心にスキンケアシェーバー、ナノケアドライヤー、ナノケアスチーマーという、今の時期に使いたい3つの美容家電を集めてみた。
いずれも機能解説に加え、実際の使用シーンも掲載。夏に蓄積された肌ストレスの影響が出る前に、早めのケアを心がけていただきたい。
それではスキンケアシェーバーから製品の特徴と機能を紹介していこう。
パナソニック
スキンケアシェーバー ラムダッシュ ES-MT21
本体寸法/高さ17.8×幅6.5×奥行5.5cm
外刃/3枚刃・ステンレス鍛造外刃
内刃/30°鋭角ナノエッジ内刃
パワーコントロール/ラムダッシュAI
電源/充電式 急速1時間充電
洗浄/本体まるごと水洗いに対応
オープン価格
今年7月に発売され、すぐにネットニュースなどを中心に話題を集めたラムダッシュ ES-MT21。〝シェービングしながらスキンケアができる〟という画期的なシェーバーだ。
その中核を担うのがヘッドの正面に搭載された独自のイオンプレート。このイオンプレートが肌に触れることで、シェービング前に塗布した化粧水の保湿成分を角質層まで浸透させることが可能になったという(※1)。パナソニックでは、このシェービングを化粧水浸透シェービングと称している。
※1 ヒアルロン酸などの保湿成分を含む化粧水をお使いください。
そんな化粧水浸透シェービングで使われているのが電気浸透流という現象。これはプラスからマイナス電極に向かって発生する水の流れのこと。この流れを利用することで、化粧水に含まれる保湿成分も一緒に移動。浸透量がアップする、と同社では説明している。
実際、手で塗った場合よりも、化粧水や乳液などの保湿成分を肌の角質層まで届けることができるという(※2)。特に保湿成分のヒアルロン酸に関しては、手塗りに比べて、1.7倍角質層まで浸透させるなど効果を発揮する(※3)。
※2 角質層への浸透。ヒアルロン酸分子量5,000~10,000を使用した浸透量試験に基づく。パナソニック調べ。
※3 ヒアルロン酸水溶液を手で塗布後に化粧水浸透シェービング(イオンレベル:強、温感:高)した場合の浸透面積4,625 μm2/mm2と、手で塗布しただけの場合の浸透面積2,557 μm2/mm2の前腕での比較。パナソニック調べ。
さらに化粧水浸透シェービングでは、肌の水分減少を4分の1に抑制(※4、※5)するため、肌の乾燥を抑える効果も期待できる。
※4 半顔にて比較。化粧水塗布直後から3時間後の肌の水分減少率試験に基づく。パナソニック調べ。
※5 室温20℃、湿度50%、半顔にて試験。化粧水塗布直後から3時間後の肌の水分減少率、シェービングモード(イオンレベル:強、温感:高)で浸透させた場合:-2.81%と、手で塗布のみの場合:-12.72%との比較。パナソニック調べ。
シェーバー単体としても、毎分約13,000ストロークを実現した高速リニアモーターや、刃先角度を30°まで鋭角化した30°鋭角ナノエッジ内刃の搭載など機能は充実。肌への優しさということでは、毎秒約200回の高精度なセンシング技術でヒゲの濃さを検知してパワーを最適制御するラムダッシュAI、左右に30°可動することで顔の凹凸にしっかり密着する密着スイングヘッドなどもチェックしておきたい。
シェービングとスキンケアが同時に行えるシェーバー
それではスキンケアシェーバーによるシェービングから始めてみよう。
上の写真がスキンケアシェーバーを使用する前の様子だ。鼻下やアゴの周辺を中心に、よく見ると頬にも広い範囲でヒゲが〝分布〟していることがわかる。しかも、各部位ともに長さはもちろん、生えてる面積や量が異なっており、これでは無精な印象は否めない。
手順としてスキンケアシェーバーはシェービング前に適量の化粧水を肌に塗布する。化粧水浸透シェービングでは化粧水のみの使用になるので注意したい。
本体には上から電源、イオン、WARMの3つのボタンが配置されている。イオンレベルは弱と強、イオンプレートの温感レベルも低、高の2段階の設定が可能。じんわりと温かいイオンプレートは、とても心地よく、これだけでも体験する価値は大。
表示ランプは突起や段差のない透過表示がを採用するなど、シェーバーのイメージを覆すデザイにも注目したい。
前述したようにスキンケアシェーバーでは、ヘッドに搭載されたイオンプレートが重要な役目を担っている。まず化粧水浸透シェービングを行なう場合は、下の写真にあるようにイオンプレートの〝天面〟を肌にあてること。でないとスキンケア効果が発揮されないので注意したい。
イオンプレート側で肌に正しくあたったと検知すると、電源ボタンの周囲で点滅していたランプが常時点灯に変わるので、チェックも容易だ。
化粧水浸透シェービング中は本体背面に設置されているイオンパネルも、しっかりグリップしておく。
さらにスキンケアシェーバーには、イオンケアモードと呼ばれる機能も搭載されている。これはシェービング時以外でもスキンケア機能を単独で使用できる機能だ。
イオンケアモード時は化粧水浸透シェービングとは異なり、イオンプレートの正面を肌にあてる。化粧水に加え、乳液やクリームの使用にも対応している。
パナソニック
ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0E
本体寸法/高さ22.6×幅21.6×奥行9.2cm、約580g(セットノズル含まず)
風量/1.3 m3/分(TURBO時)
本体カラー/-A(ネイビー)-H(グレージュ)-P(コーラルピンク)
※写真はネイビー
吹き出す風の広がりを抑える新構造を採用。高浸透「ナノイー」&ミネラル(※)を髪に届きやすくすることで、キューティクルの密着性を向上させ、さらにヘアカラーした髪のダメージや退色を抑制ができるヘアードライヤーだ。
※高浸透「ナノイー」とは髪への浸透性を高めた「ナノイー」のこと。発生方式を変えることで、「ナノイー」の水分発生量が従来の18倍になった(同社従来品2019年発売EH-NA9Bとの比較。パナソニック調べ)。また、ミネラルとは亜鉛電極から発生されるミネラルマイナスイオンのこと。以下同。
パナソニックが行った調査によると、「ドライヤーを軽く動かし(振り)ながら乾かす」との回答が約95%を占めたという。しかしドライヤーを動かしながら使用すると、約10%の高浸透「ナノイー」とミネラルを含む風が髪へ当たらずに広がってしまうという。
そこで、EH-NA0Eではミネラルの吹出口の角度を30°内向きにして、高浸透「ナノイー」とミネラルを含む風を従来品(※)よりも約10%髪に届きやすくしたことで、同社ではキューティクルの密着性を高めるとともに、キューティクルを剥がれにくくしたと説明している。
※パナソニック従来品2019年発売EH-NA9B比
その結果、ヘアカラーの色落ちを抑え、併せてヘアカラーした髪のダメージも抑えてくれるのだ(※)。
※パナソニック調べ。カラー剤や個人差で、効果は異なります。
5つのモード搭載で健やかな髪と地肌に導く
搭載されているモードは次のとおり。自動で温・冷風を切り替えて髪にツヤ感をキープする「温冷リズムモード」(写真)、地肌にやさしい約60℃(※)の「スカルプモード」、暑い時期には温風の熱さを低減する「インテリジェント温風モード」、毛先の傷みが気になるときにうれしい「毛先集中ケアモード」、 地肌をやさしく乾かしたいときの「スキンモード」という以上5つのモードで毛髪はもちろん、地肌から毛先、肌までケアできる。
※室温30℃のとき
操作方法としては、まずハンドル部の電源スイッチをスライドさせ、「TURBO」または「DRY」を選ぶ。髪の根元付近に温風をあてるようにすると、スピーディーに乾かすことができる。
髪が9割程度乾いたならば、続いて「温冷リズムモード」を選択。このモードを使うことで、髪がまとまりよく仕上がるという。頭皮や髪の内側にも風を届かせるため、手で髪をかき上げながら乾かしていく。
パナソニック
スチーマー ナノケア EH-SA0B
本体寸法/高さ16.8×幅17.6×奥行19.1cm、約1.9 kg
スチーム・ミストの種類/ナノサイズの温スチーム、急冷マイクロミスト、化粧水ミスト
スチーム温度/約40℃(ノズルガード先端から約20cmの距離)
スチーム発生量/毎分約12mL(吹出口2個)
ミスト発生量/毎分約4mL(吹出口2個)
11月上旬発売予定
化粧水ミストとナノサイズの温スチームによるダブル保湿を実現
従来の給水タンクに加え、ミスト用に「冷ミストタンク」(写真・左)と「化粧水タンク」を新たに搭載した。冷ミストタンクには水道水を、化粧水タンクには手持ちの化粧水を入れて使用する(※)。専用の化粧水は不要だ。
※粘度の高い化粧水は、ミストの粒が大きくなったり、噴霧できない場合があります。医薬部外品や拭き取り化粧水は、化粧品が指定する用法と異なるため使用しないでください。酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、白金を含んだ化粧水、固形物を含んだ化粧水は使用しないでください。
期待される効果としては、まず温スチームをたっぷり浴びることで角質細胞が水分を含み、肌がふっくらとする。そのタイミングで化粧水ミストを浴びると、水分と保湿成分が角質層まで浸透しやすくなるという。パナソニックでは手塗りと比べて角質層への保湿成分の浸透が約15%アップすると説明している(※)。
※温スチームコース使用後に、グリセリン水溶液を化粧水ミストとしてあてた場合の浸透量25.3 μg/cm2、グリセリン水溶液をコットンに含ませて、手で塗布した場合の浸透量21.8 μg/cm2 前腕での比較(パナソニック調べ)
搭載されているコースは次のとおり。まず、たっぷり温スチームを浴びることができる約12分の「温スチームコース」。そして温冷が自動で切り替わる自動温冷コースとして、約13分30秒の「クリア肌コース」と約12分の「ハリ/弾力コース」を搭載。
さらにミストを単独で使用できる「化粧水ミスト」と「冷ミスト」も備える。この二つのコースの場合は、操作パネル右下の「ミスト」ボタンを押し続けること。ミストボタンから指を離すとミストは停止する仕組みだ。
準備としては、従来モデルと同じく、本体背面に給水タンクをセット。給水タンクの容量は約190ml。
そして従来モデルにはなかったのが、冷ミスト使用時の冷ミストタンク、または化粧水ミスト使用時の化粧水タンクのセットだ。設置場所は二つ並んだ本体のミスト噴出口の間。
冷ミストタンクは水道水、化粧水タンクには化粧水をそれぞれ規定の水位まで入れる。
今回は温冷が自動で切り替わる「クリア肌コース」を選択。冷ミストタンクをセットした後、ミストが鼻付近に当たるように吹き出し口を調整。これでミストが顔全体に行き渡りやすくなるのだ。また顔は吹き出し口から20cm離すこと。
温ミストと異なり、冷ミストは直線的な印象。ほんのりと温まった肌に冷たい刺激が心地よい。肌の保湿ケアはもちろんだが、PC作業などに疲れた気分のリフレッシュにも使いたい。
※ミストの見え方は室内や使用環境によって異なります。
スキンケアシェーバーとヘアードライヤー ナノケア、そしてスチーマー ナノケアによるケア後の様子。鼻下やアゴ先で無精感を漂わせていたヒゲがなくなり、清潔感がアップ。髪もツヤ感に加え、まとまり感がアップしたように見える。また顔の肌色も明るくなった印象で、健康的な表情になったようだ。
これから秋が深まるにつれて空気も乾燥してくるだけに、今まで以上のケアを心がけていきたい。
撮影/末安善之
