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知ってた?火傷や切り傷などの傷跡が残るか否かは6時間が勝負!(2020.10.16)

傷跡肥厚性瘢痕

傷跡は『赤い傷跡』『黒い傷跡』『白い傷跡』に分かれる

今や女性だけでなく、肌の美しさは男前の証。しかし、火傷、切り傷、虫刺され等々、皮膚を傷つける要因は、そこかしこに溢れている。

傷をつくらないことはもちろん、傷ついてしまったときの対処法も肝心。そこで、筆者が形成外科医にインタビューした内容を公開していこう。

傷跡には、大きく分けて3タイプあるという。それは『赤い傷跡』『黒い傷跡』『白い傷跡』だ。

形成外科医「赤い傷跡で代表的なのは、出産の帝王切開や腹部、胸部の手術後の傷跡。1本の線状だった傷跡が、赤く盛り上がることが多いようです。

他に、肩や腕(BCGの注射跡)の傷跡、ピアスを開けた耳、ニキビ跡でも、体質的に赤く盛り上がる人もいます。

傷跡が赤く見えるのは、ずっと炎症が起こっているから。そのために、かゆみや痛みが起きると考えられています。

これらの症状を、ケロイドとか肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)といいます。

黒い傷跡は、擦り傷などの浅い場合でも、治るまでに時間がかかったり、紫外線に当たってしまうと起こります。

白い傷跡は、深い傷が原因で、皮膚が再生せず、線維に置き換わってしまう現象です」

傷のゴールデンタイム(6時間以内)を過ぎると傷跡が残りやすい

形成外科医「傷のゴールデンタイム(6時間以内)を過ぎて治療すると、傷跡が残りやすくなります。

また、体質的に赤い傷跡ができやすい人も。他には、関節など動かす場所に起こる傾向が。手術の傷跡が赤く盛り上がる人もいます。

救急外来での担当が、皮膚の真皮と皮下の縫合に精通している形成外科医なら理想ですが、専門外の医師が縫合すると、赤い傷跡になることも。

黒い傷跡は、長く続く炎症により、傷口周辺のメラノサイト(メラニン色素をつくる細胞)が活性化して、メラニン色素を過剰につくり、黒く見えるのです。

白い傷跡は、正常なメラノサイトがいる皮膚が再生せずに、線維に置き換わってしまうほどの深い傷や幅広い傷が原因。

メラニン色素が少なくなるので、傷の部分だけ“白抜け”したような状態に。蚊に刺され、かゆくて何度もかきむしると、傷は深くなります。

すると、メラノサイトがダメージを受け、白い傷跡になりやすいのです」

赤い傷跡は皮膚がたるむ年齢になると目立たなくなることも

赤く盛り上がった傷跡、いわゆるケロイドや肥厚性瘢痕は、痛かゆく、ボリボリとかいてしまうと、余計に悪化するので注意しよう。

形成外科医「しかし、赤い傷跡は、皮膚がたるむ高齢になると自然に目立たなくなることも。

黒い傷跡は年齢に関係なく、無防備に紫外線を浴び続けると、ますますメラニンがつくられて黒くなります。

白い傷跡は、メラノサイトが破壊されているので、何年経っても白いままです」

傷ついたらどうする!?病院に行く前にやるべき対処法

形成外科医「火傷はとにかく冷やすこと。ビニール袋に氷と少量の水を入れ、それをタオルで包んで冷やしましょう。氷の代わりに保冷剤をタオルに包んでも大丈夫です。

海での怪我といえば、クラゲに刺されること。クラゲの毒は種類によって対処法は違いますが、どのクラゲでも共通しているのが、患部を擦らないこと。まだ刺胞がくっついていると、擦ってさらにひどくなるケースがあるので。

刺胞がついていたら、焦らずにペリペリと剥がしましょう。次に、海水でよく洗い流してください。水道水などの真水は、浸透圧の影響で刺胞が刺激され、さらに毒針を出すかもしれないので。

ビーチを裸足で歩き、ガラスの破片で怪我をする人もよくいます。包丁やナイフ、ガラスなどで切った直線的な傷は、水道水などの流水で傷口を洗ってください。これで細菌などによる汚染と感染を防止。

浅い傷の場合は、滅菌ガーゼを傷口に当て、軽く押さえて止血を。軽い出血なら2~3分で止まるでしょう。

深い傷なら、滅菌ガーゼを傷口に強く当てて止血。傷口は心臓より高く上げて、病院に行ってください。

蚊に刺された場合は、とにかくかかないこと。蚊に刺された部分を水や氷で冷やすと、かゆみを鎮静することができます」

「病院へ行ったほうがいいのかな?」の相談は各地の救急相談センターへ

傷のゴールデンタイムを守るべく、深夜に救急外来を受診する場合、傷の専門医である形成外科医が担当している病院を探すのがベスト。ざっくり縫合されてしまうと、赤い傷跡になりやすいから。

希望する専門医がいる病院を教えてくれるのは『救急相談センター』。各地にあるので問い合わせてみよう。

ちなみに東京都の場合、東京消防庁救急相談センターの電話番号は、短縮ダイヤル『♯7119』。

「救急車を呼んだほうがいいのかな?」「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」などの相談に、24時間年中無休で対応してくれる。

できてしまった赤い傷跡は副腎皮質ホルモン剤で鎮静

形成外科医「赤い傷跡のかゆみや痛みが続く場合、形成外科医に診てもらいましょう。稀にケロイドや肥厚性瘢痕になっている場合もありますから。

痛かゆさは、冷やしたり、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)の軟膏や注射、シリコーンテープやシリコーンジェルシートを貼ると、鎮静することがあります。

副腎皮質ホルモン剤の作用は、炎症の軽減。それにより、火傷や手術跡、ニキビ跡など、皮膚の赤い盛り上がりを改善します。

ケロイドや肥厚性瘢痕になっている場合は、『ケロイド外来』や『傷あと外来』などがある大きな病院の形成外科に相談しましょう。今はいろいろな治療法があり、治せる場合がほとんどです。

ちなみに、ケロイドの見た目は肥厚性瘢痕に似ていますが、大きな違いは、傷を超えて正常皮膚まで病変が広がることです。

黒い傷跡は、UVカットを徹底してください。こまめな塗り直しは必須。紫外線に気をつける生活を続けていれば、黒っぽさの改善は期待できます。

虫刺されなどによる小さな白い傷跡は、さほど気にする必要はないでしょう。ただ、面積が広くて目立つ場合は、手術で目立たなくすることはできます」

治療で傷跡をキレイにすると商談もうまくいく!?

男性の場合、目立つ傷跡があっても、仕事が忙しくて先延ばしする人が多いという。

しかし、形成外科医曰く「ひとたび治療でキレイになると、気持ちが明るくなり、イキイキされる方がたくさんいらっしゃいます」と。

イキイキとして行動力が増すと、仕事の効率を高めることができるかもしれない。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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