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男性型脱毛症(AGA)の治療薬は、どれくらい効果があるのか?(2020.10.28)

男性型脱毛症プロペシア

男性型脱毛症の治療薬である『プロペシア』が国内で発売されたのは2005年12月。それ以来、最初は耳慣れなかったAGA(androgenetic alopecia=男性型脱毛症)という言葉も、今ではすっかりポピュラーになった。

だが、服用してみたいけど、その効果ってどうなの? 副作用はないの? という不安を持つ人もいるだろう。

そこで、筆者が皮膚科医にレクチャーしてもらった内容を公開することにしよう。

男性型脱毛症が起こるメカニズムとは?

皮膚科医「男性型脱毛症では、毛周期を繰り返す過程で成長期が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなります。

臨床的には前頭部と頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなり、最終的には額の生え際が後退し、前頭部や頭頂部の頭髪がなくなってしまいます。

20歳代後半から30歳代にかけて症状が見られ始め、徐々に進行して40歳代以降あきらかに。男性ホルモンは、前頭部や頭頂部などの男性ホルモン感受性毛包において軟毛化を起こします。

前頭部、頭頂部の毛母細胞に運ばれた男性ホルモンであるテストステロンは、5α‐還元酵素Ⅱ型の働きにより、さらに活性が高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換されて男性ホルモン受容体に結合。

DHTと結合した男性ホルモン受容体は、毛母細胞の増殖を抑制し、成長期を短縮します。男性型脱毛症の治療薬である『プロペシア』は、5α‐還元酵素Ⅱ型を阻害する作用があるのです」

AGA治療薬『プロペシア』の効果データ

皮膚科医「国内外の試験では、男性型脱毛症に対してプロペシアの内服による発毛効果が確認され、重篤な副作用は認められませんでした。

国内試験での詳細は、1年間の内服(132人)で改善58%、維持40%、進行2%という結果に。

2年間および3年間の内服継続により、軽度改善以上の効果が68%および78%の症例で得られました。

これらのデータから、日本皮膚科学会が編集した『男性型脱毛症診療ガイドライン』では、プロペシアの内服を男性型脱毛症に対する内服療法の第一選択薬として推奨しています。

一方で、女性型脱毛症には無効で、妊婦または妊娠している可能性がある女性、授乳中の女性への投与は禁忌とされています」

プロペシアで稀に起こる副作用とは?

皮膚科医「これらの客観的なデータの他、プロペシアの内服前後における患者さん本人の頭髪の状態に対する満足度とQOL(Quality of Life=生活の質)も調査しました。

その結果、6か月間の内服により、満足感が21.4%から44.8%に改善。QOLも、治療により感情面や人間関係、レジャー等で大きく改善しました。

このように、プロペシアの内服は、客観的評価においても、主観的評価においても男性型脱毛症に対して有効であることがわかります。

しかし、効果には個人差があり、内服は6か月から1年は続けないとハッキリしません。内服1年を過ぎると、加齢による変化で少しずつ減少することもあるようです。

また、効果が出ても勝手に中止してしまうと、再度頭髪は薄くなります。

患者さんがプロペシアの内服を希望した場合、副作用はほとんどないが、稀に肝機能障害を生じることがあるため、年に1度の健康診断でのチェックが必要であることを伝えています。

さらに、自費診療となることも説明し、納得していただいてから処方するようにしています」

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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