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難しい本を読むと眠くなる!?脳と睡眠にまつわる素朴な疑問3選(2020.11.03)

質の高い睡眠ノンレム睡眠不眠症

なかなか寝つけない人にとって、アルコールや満腹感は眠気を誘うので、習慣にしていたりするだろう。

確かに、それで寝つきは良くなる。しかし、それが質の高い睡眠になるとは限らないのだ。

そこで、脳と睡眠にまつわる素朴な疑問を、大学医学部 精神神経科学教室の教授に答えていただいたので、その内容を公開していこう。

Q1.アルコールを飲むとよく眠れるって本当?

教授「これはよく質問されますね。結論から先に言ってしまうと、寝つきはよくなるのですが、睡眠が浅くなり、目が覚めやすくなることがわかっています。

特に、眠りに入って3時間ほど経った頃から、ノンレム睡眠への深い眠りに移行するのをアルコールが妨げるようになります。

そして、もうひとつがトイレの問題。アルコールは利尿作用があるのでトイレに行きたくなってしまい、睡眠の途中で目覚めることが多くなります。

こうした点から見ても、“アルコールは良い睡眠をつくらない”ということは明らかです。

“寝る前にお酒を飲めば、ぐっすり眠れる”といって寝酒をするのは間違い。“アルコールを飲むと、脳に必要な良質の睡眠がとれなくなる”ことを覚えておきましょう」

Q2.難しい本や、つまらない本を読むと眠くなるのはナゼ?

教授「大脳の主な仕事は、『認知』『判断』『行動』です。そのため、積極的に情報を取り込もうと、脳はいつでもスタンバイしているわけです。

しかし、難しい本などを読んでいる場合、脳は理解することをあきらめてしまって、“この情報は自分で処理できない”とか“この情報は欲しくない”と、勝手に判断してしまうのです。

脳は、関心を持てないものや興味がわかないもの、たとえ興味があっても自分で処理しきれないものに関しては、その情報をシャットアウトしてしまい、その際、眠りのスイッチをオンにするのだろう、と考えられます」

Q3.満腹になると眠くなるのは、脳の血液が胃に集中するから?

教授「昔は、“脳の血液が胃に集中するから”などという、無茶苦茶な生理学的説明もありましたが、それは間違いです。

お腹がいっぱいになると眠れるということは、“たくさん食べることができる安全な環境にいる”ということを意味しています。

それは、動物にとって、とても安定した状態。自分には危険がない状態、つまり、心身ともにリラックスできる状態にある、と言い換えることもできます。

そのような状態では、当然、緊張を解きほぐし、身体を休息させるように働く副交感神経が優位になり、眠気をもよおしてくると考えられます。

私の患者さんに、夜中の3時頃、炊飯器からご飯をよそい、冷蔵庫からおかずを出し、それらを全部食べてから寝る、という人がいました。

稀なケースと思われるかもしれませんが、不眠症の患者さんは、このような行動をとる人が少なくありません。

食べた後は副交感神経が優位になってきますから、脳は休息の指令を出す。それにも関わらず、胃は食べたものを消化しようと働く。とてもバランスが崩れた状態です。

もちろん、これを続ければ、肥満になる可能性が高くなります」

質の高い睡眠ノンレム睡眠不眠症

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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