食物繊維にwithコロナ時代のヒントがあった!?(2020.11.24)

発酵性食物繊維腸内細菌酪酸産生菌

先週19日に東京都内における新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数が、ついに500名を突破。改めて感染防止対策の徹底が求められる事態となっている。

そんな中、ウィズコロナ時代に摂りたい最も重要な食品素材として注目されている”発酵性”の食物繊維に関するリポートが届いたので概要を紹介していきたい。

監修は京都府立医科大学准教授の内藤裕二先生だ。

健康な長寿者は腸内細菌に多様性が認められる

内藤先生 男性の長寿の世界記録は、故木村次郎右衛門さん(2013年逝去)で116歳でした。木村さんが住んでいたのは京都府の京丹後市で、100歳以上の高齢者の人数が全国平均の約3倍という長寿者が多い地域です。

我々はここに着目し研究を続けたところ、京丹後市の高齢者はインフルエンザの罹患率、ガン罹患率が低く、最近の調査では80~90歳代の血管年齢が極めて若いことがわかりました。

そこで京丹後市と京都在住高齢者の腸内細菌叢を比較しました。その結果、京丹後市では腸内細菌に多様性があり、ロゼブリア菌、コプロコッカス菌、ラクノスピラ菌などクロストジウム・クラスターXIVaという酪酸産生菌が多いことが判明しました(※)。
※)Naito Y et al.J Clin Biochem Nutr 2019, 65: 125-131.

新型コロナウイルス患者の腸内には酪酸産生菌が少ない

内藤先生 今年6月、香港の大学において新型コロナ感染症の患者さんの腸管に、酪酸を産生する有用菌が極めて少ないという臨床研究が世界に発信されました。

もともと数々の先行研究で、酪酸産生菌と免疫機能には関連性があると報告されています。今後研究が進めば、新型コロナウイルス感染による重症化の原因とされるサイトカインストームと、酪酸産生菌との関係性も明らかにされるかもしれません。

酪酸産生菌に新型コロナウイルス、インフルエンザ抑制の期待

内藤先生 最近の研究では、酪酸産生菌の働きがT細胞、マクロファージ、樹状細胞、さらにはB細胞など免疫細胞に影響することがわかってきました。

B細胞は腸管免疫で極めて重要な働きを示すIgA産生細胞です。さらに動物実験ですが、酪酸は\b0インフルエンザウイルスをやっつけるTリンパ球を増加させることが報告されました。

酪酸を含む短鎖脂肪酸は、骨髄に影響し免疫機能を強化しインフルエンザによる病態を改善することもわかってきました

健康な長寿者は発酵性食物繊維の多い食事を毎日摂取

内藤先生 我々は京丹後市と京都市の高齢者にアンケートをとって食事内容を比較しました。その結果、ヨーグルトは共に4割くらいの方が毎日食べていましたが、発酵性食物繊維に大きな違いがありました。

京丹後市では、4人に1人は全粒穀類食品を毎日、3人に1人は芋類をほぼ毎日(週に5~6日)食べていました。京都市と比較すると大変高い割合です。

また、京丹後市の郷土料理を調べたところ、全粒穀類、野菜、海藻など発酵性食物繊維が多いこともわかりました。

免疫力アップに必要な“発酵”ベスト3とは

内藤先生 いかに酪酸産生菌を含む有用菌を増やして、腸内に定着させるかが重要です。そのためには、まず、アラビノキシランを代表とする発酵性食物繊維を積極的に摂ることが第一です。

次に、発酵を起こす有用菌を食品からプロバイオティクスとして摂るのも有効でしょう。有用菌がお腹の中に少ない人にとっては、発酵食品を摂って、発酵における様々な代謝物、ペプチド、アミノ酸を含む発酵食品をプラスするのもいいでしょう。

監修/内藤裕二 先生
京都府立医科大学 消化器内科学教室 准教授  同附属病院内視鏡・超音波診療部 部長
消化器病学の専門家として最先端の研究を行う傍ら、臨床の場で30年以上にわたり5万人以上を診察した経験。 長寿腸内菌として知られるようになった「酪酸菌」研究の第一人者。

 

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