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免疫力アップが期待できるのはビフィズス菌よりラクトバチルス菌だった!?(2020.11.25)

ヨーグルト乳酸菌ビフィズス菌ラクトバチルス菌

『プロバイオティクス』という言葉を聞いたことがあるだろう。これは、人間の腸内環境を整える生きた菌と、その菌を含む食品のことをいう。

プロバイオティクスの代表的存在なのが乳酸菌。ヨーグルトの乳酸菌は、免疫力アップ効果が期待できることでも有名だ。

我々が思い描くのはヨーグルト=ビフィズス菌だろう。しかし、どうやらビフィズス菌は免疫に強く関与するものではないらしい……

そもそも、乳酸菌とビフィズス菌はどう違うのかも謎である。

そこで、筆者が栄養学の教授やアンチエイジング専門医、管理栄養士の方々に取材して得た知識をまとめてみたので、ご一読を!

乳酸菌は種類ごとに得意とする働きが違う

プロバイオティクスの代表といえるのが乳酸菌。ビフィズス菌も乳酸菌の一種なのだ。乳酸菌とは、その名の通り乳糖やブドウ糖を分解して大量の乳酸をつくることが仕事。

乳酸菌には350ほどの種類があり、名前がついていて働きが確認されているのは約50種。

『殺菌力の強い乳酸を出し、大腸内で発ガン性物質を出す菌をやっつけるのが得意』、『腸壁から吸収しやすい乳酸を出し、免疫力に貢献する』といったように、菌の種類ごとに得意とする仕事はさまざま。主な働きは下記の通りだ。

発ガン性物質を吸着する
発ガン性物質の発症を抑制する
免疫力をアップする(抗体ができるのを助けて体を異物から守る。もしくは、抗体をつくりすぎてアレルギー反応を起こすのを防ぐ)
高血圧を抑制
インフルエンザウイルスなどの病原菌をやっつける

腸の中でも免疫を司るのは主に小腸

体中でいちばん菌が多いのが小腸と大腸を併せた。ここに住む菌は『腸内細菌』と呼ばれ、免疫や消化・吸収、腸の蠕動(ぜんどう)運動を手助けしている。

乳酸菌の中でも、乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)は主に小腸に、ビフィズス菌は主に大腸に住んでいる。

免疫組織は主に小腸にあるため、乳酸桿菌は免疫組織を刺激して活性化させる。つまり、免免疫力を高める作用に。

一方、ビフィズス菌は酸素を嫌う性質があるため、酸素が比較的多い小腸ではあまり生きられない。そのため、大腸に作用し、便通を改善させる働きあり。

乳酸桿菌にはラクトバチルス菌、ビフィズス菌にはビフィダムやロンガムなど、さまざまな種類がある。

ヨーグルトにはラクトバチルス菌、ビフィズス菌など、特定の乳酸菌を配合した製品が多く市販されている。

ウイルスに負けないように免疫を上げたいのか、便通をよくしたいのか、自分の目的に合った菌が配合されたヨーグルトを選ぶといいだろう。

ヨーグルトの乳酸菌と腸内の乳酸菌は似て非なり

誤解している人が多いと思うが、ヨーグルトの乳酸菌と、人間の腸内にいる乳酸菌は、似て非なるもの。

たとえば、ビフィズス菌は腸内にもいる菌だが、ヨーグルトの中のビフィズス菌が、お腹の中でずっと増え続けるわけではない。

外から入ってくる乳酸菌の役割は、腸内乳酸菌の助っ人でしかない。先に挙げたような人間にとって役立つ働きをしながら、腸の中で死んでいき、そして便となる。

ヨーグルトの乳酸菌の腸内寿命は、せいぜい3日~1週間ほど。それだけに、毎日もしくは23日に1回、こまめに摂取することが必要だという。

死んだ乳酸菌にもすごいパワーがある!

いくら胃酸に強い乳酸菌だったとしても、胃酸の分泌が盛んな空腹時に食べれば、生きたまま腸に届く数は減ってしまう。

だから、ヨーグルトを食べるタイミングは食後がベスト。食後に100g以上食べるのをオススメする。

では、生きたまま腸に届かず、死んだ乳酸菌には何のメリットもないのか? それはNO

カレーなどにヨーグルトを入れると、熱で乳酸菌は死んでしまうが、じつは死んでからもすごいパワーを発揮するのだ。

乳酸菌は死んだときに出すさまざまな産生物が、他の菌のエサになったり、免疫力を高めるといわれている。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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