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その数なんと1,000,000,000,000個!体の表面にはどんな菌が棲んでいるのか?(2020.11.29)

菌表皮ブドウ球菌日和見菌

人間は菌がいない世界で生きていくことはできない

人間の体は菌だらけだ。肌に1兆個、腸内には100兆個も菌が棲んでいるという。

これは、37兆個(以前は60兆個とされていた)ある人間の細胞よりも多い。

菌は、その種類や性質によって、棲む場所も働きも違ってくる。いい作用をする菌、悪さをする菌、日和見菌などさまざまだが、菌がいない世界で、人間は生きていくことはできない。

だからこそ、菌と上手に共生するためにも、体の表面にどんな菌があり、どんな作用をするのか知っておいたほうがいいだろう。

そこで、筆者が薬学博士からレクチャーを受けた菌の作用について紹介していこう。

【全身】

全身にまんべんなくいるのは表皮ブドウ球菌。この菌が肌をしっとりさせる役目を担っているので、減少すると黄色(おうしょく)ブドウ球菌が増えて、乾燥やかゆみを引き起こす。さらに、傷口に繁殖して化膿させることも。

他には、うるおいをつくるけれど、増えすぎるとニキビの元になるアクネ菌などもいる。

【顔や背中】

皮脂腺や汗腺が多い顔や背中などには、皮脂や汗を好むニキビダニ、こん棒のような形をした酵母菌マラセチアなどがいて、ニキビのような発疹の原因となる。

【肛門】

体の表面にある部位の中で、いちばん悪さをする菌がいるのが肛門。手や髪もいい勝負だが、やはり肛門にはかなわない。

肛門にはお腹の中に棲む100兆個の菌の仲間がウヨウヨし、便やおならに混じって出てくる。

便には1gあたり1000億個以上の菌が含まれているという。1日に出るおなら1~1.5リットルには、ビフィズス菌やラクトバチルス菌などのいい菌もいるが、食中毒の原因になる大腸菌やO-157菌が潜んでいる可能性も。

【手】

手は、肛門に次いでバイ菌が多い場所。お尻を拭いたり、パンツを上げ下ろししたり、常に肛門のあたりをウロウロしている手は、危ない菌をもらいやすいのだ。

さらに、手で触れるものすべてに菌がついている。料理で鶏肉に触れたら食中毒の原因菌であるサルモネラ菌が、鼻を触れば黄色ブドウ球菌がつく。汚れが溜まりやすい爪と指先の間も菌の宝庫。手洗いがいかに重要かがわかるだろう。

【鼻・耳・髪周辺】

鼻や耳、髪の毛周辺は黄色ブドウ球菌の密集地帯。フケにも黄色ブドウ球菌がいっぱい。この菌は食べ物に付いて増殖すると、食中毒の原因にもなる。

よく髪を触るクセのある人は、手や肛門の菌が髪に付着している……とのこと。

鼻の穴、鼻水、耳にも黄色ブドウ球菌がたくさん。調査によると、ピアスの穴にも黄色ブドウ球菌がたくさん付着しているらしい。

ちなみに、鼻をよくほじる子供は“とびひ”になりやすいそうだ。皮膚にできた水ぶくれが、だんだん膿をもつようになり、やがて破けると皮膚がめくれ、ただれてしまう。

かゆみがあり、そこを掻いた手で体の他の部分を触ると、症状があちこちに広がってしまう。とびひの多くはこのタイプで、黄色ブドウ球菌が原因だから。

【足】

足裏は1日にコップ1杯分の汗をかくといわれている。さらに、靴の中は温かく蒸れているので、カカトの角質も剥がれやすい。ここには、汗、湿度、栄養(角質)といった菌の大好物が全部揃っているわけだ。

そのせいで、足には約1億個もの菌が大繁殖! 普段はおとなしくしているバシラス菌、ミクロコッカス菌、黄色ブドウ球菌、コリネバクテリウム菌などが増殖し、あの独特な“足のニオイ”の元になる脂肪酸を次から次へとつくりだす。

しかも、靴や靴下で密閉状態にあると、汗に含まれる重炭酸イオンが増加。重炭酸イオンは、悪さをする菌が好むアルカリ性。こうして、ニオイの元となる菌たちが、ますます増殖していく。

※次回は、体の中に棲んでいる菌についてご紹介しよう。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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