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色・形状・ニオイ!便はこんなにも腸内環境を物語っている(2020.12.05)

腸内環境細菌便

腸にある免疫機能をアップさせるためにも、自分の腸内環境の状態を把握しておくべき。

菌が食べ物のカスを分解すると、さまざまな物質やガスを生み出す。それが、腸内の有毒物質をやっつけるなど、人にとって有益な乳酸なら『発酵』、有害な毒性物質や臭いガスを生じるなら『腐敗』と呼ぶ。

これを、さらに詳しく解説するため、筆者が大学院にて生命環境科学研究に携わっている教授に伺った話を公開することにしよう。教授の研究分野は、腸内細菌学や栄養生理学である。

便がつくられるプロセスとは?

腸内細菌は、育むだけでなく、死んだ菌を体外に出すことも意識しなくてはならない。古いものを出さないと、腸内で新しい菌が育たないからだ。死んだ菌を出すのが『便』である。

教授「便の内訳は、7~8割が水分でできています。水分を除く固形物のうち、食べ物のカスが約3分の1、残りの3分の2が菌の死骸や腸壁が剥がれ落ちた細胞のカケラなど。

口から入った食べ物は、胃や十二指腸を通じてお粥のようにドロドロと分解され、十二指腸から出る消化液の胆汁に含まれるビリルビンという物質で、茶色く色づけされます。

そして、小腸を通過する間に、栄養分と水分の一部が徐々に吸収され、その残りカスが大腸に送られます。つまり、便は大腸でつくられるのです。

まず、大腸にやってきた食べカスを約100兆個もの菌が『発酵』『腐敗』させて分解。これに古くなった腸の粘膜や菌の死骸なども加わります。

食べカスは約9割が水分ですが、大腸を通って直腸にくる間に少しずつ水分が吸収されて、便は粥状から固形へと変化していきます」

便を観察するときは、ここをチェックしよう!

教授「ご自身の腸内環境を知るには、便の『色』『形状』『ニオイ』の3点を観察してください。

【色】

便に色づけするのは、消化液である胆汁に含まれるビリルビンという物質です。ビリルビンは、便が酸性なら黄土色っぽくなり、アルカリ性なら黒っぽくなります。

腸内に乳酸菌などのいい菌が活躍していれば、菌が出す酸性物質で便は黄土色に。逆に、アルカリ性の有害物質を出すウェルシュ菌などが多ければ、便は黒っぽくなるのです。

【形状】

便の形状には、水分や繊維質をよくとっているかがハッキリと現れます。

水分や繊維質がたっくり含まれていれば、バナナのような形状の便が、スルリと肛門から出てきます。繊維によって便にすき間が生まれ、フカフカのいい便になるわけ。

水分や繊維質が足りないと、元々、固いうえにすき間ができず、便秘気味で大腸内に長く留まることになります。滞留時間が長いと水分が吸収され、さらにカチカチになってしまうのです。

ドロドロやベチャベチャの下痢と便秘を繰り返したり、下痢で何度もトイレに駆け込む人は『過敏性腸症候群』の可能性も。原因は睡眠不足やストレスです。

自律神経の変調で胃液の分泌が抑えられ、本来は胃で死ぬはずの悪い菌が大腸までやってきて暴れるため、腸内に棲む菌たちのバランスが狂ってしまうのです。

【ニオイ】

いい便は、ビフィズス菌がニオイの原因となる腐敗物質を封じ込めるので、顔をしかめるほどのニオイはありません。問題となるのは、ウェルシュ菌が増殖している便。

ウェルシュ菌はタンパク質が大好物。ですから、肉を食べ過ぎるとウェルシュ菌が張り切って、インドール、フェノール、アンモニア、硫化水素などの臭い有毒物質を出すのです」

排泄した便はすぐに流さず、毎回じっくり観察すべき。すると、自分の腸内環境がわかってきて、食生活を見直すきっかけになるだろう。

※次回は、便秘について詳しく解説したい。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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