ホクロは将来ガン化しやすいってホント?(2021.04.04)

ホクロガンメラノーマ

皮膚科専門医が解説するホクロとガンの関連性

「手のひらと足の裏にできたホクロには気をつけろ」と、よくいわれている。それは、将来ガン化しやすいから、というのが一般的な認識だ。

また、足裏のホクロを皮膚科医に診てもらい、取らなくても大丈夫だといわれたが不安……という声もある。

そこで、筆者が皮膚科専門医にレクチャーしてもらったホクロとガンの関連性について、詳しく紹介していこう。

皮膚科医「現在、多くの皮膚科では、皮膚の腫瘍やホクロなどの色素性病変を診るとき、ダーモスコピーという検査を行っています。

ダーモスコピーとは、ダーモスコープと呼ばれる偏光レンズを用いた拡大鏡を使い、詳細に観察する検査。肉眼よりも多数の所見を得られ、色素性病変の診断になくてはならない検査なのです。

結論から言いますと、ダーモスコピーで大丈夫といわれたら、メラノーマ(悪性黒色腫=ホクロのガン)になる可能性を心配して足裏のホクロを取る必要はありません。

ただ、サイズが大きかったり、ダーモスコピーで診える模様によっては、半年から1年後にもう1度診察を受けてください、といわれるかもしれません。その場合は、きちんと来院して診察を受けましょう」

メラノーマは毎年10万人に1~2人が診断される稀なガン

日本人のメラノーマの半分は、確かに手足にできるが、残りの半数はそれ以外の場所にできるという。足の裏の黒いシミのみが特別危険というわけではない。

皮膚科医「メラノーマは、メラニンをつくるメラノサイト(色素細胞)がガンになったものです。これは、日本では毎年10万人あたり1~2人が診断される稀なガン。

一方、ホクロは色素細胞母斑といい、良性の“できもの”です。この2つはどちらも茶色や黒色を呈しますが、本来は別物であり、良性の小さなホクロが将来メラノーマになることはありません(生まれつき大型の黒アザ〈新生児の頭で9cm以上、体で6cm以上、成人で20cm以上〉がある人は、内部にメラノーマが発生することがある)。

しかがって、小型のホクロをメラノーマ予防のために切除する必要はありません。

5mm以下の小さなメラノーマも存在するはずですが、小さいうちはホクロとの見分けが難しいのです。また、このような小さな段階では、転移などの問題を起こすことはほとんどない、と考えてよいと思います」

ホクロのガンを疑うべき重要なポイントとは?

皮膚科医「メラノーマを疑う重要なポイントは、初めて気づいたときの年齢と現在のサイズです。

成人後(安全策を十分にとっても思春期以降)に初めて発見した色素斑で、サイズが6~7mm以上に大きくなった場合は、皮膚科専門医に診てもらってください。鉛筆の断面を当てて、はみ出すようなら7mmを超えています。

ただし、このようなサイズであってもほとんどは良性で、メラノーマと診断されるのは極一部。

また、サイズが1cm以下で、盛り上がらない色素斑の段階で診断されたメラノーマのほとんどは早期。90%以上の方は単純な切除のみで完治が可能ですので、過剰に心配する必要はありません。

切除が必要ないといわれても、時々自分でサイズを測り、7mmを超えるようであれば、皮膚科を受診するといいでしょう。

なお、子供のホクロはサイズが大きくても、ほとんどが良性です」

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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