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ウィズコロナ時代のヒント!?なぜ〝発酵性〟食物繊維が注目を集めているのか(2021.07.20)

発酵性食物繊維酪酸菌生活習慣病

現在、東京都と沖縄を対象に、8月22日まで緊急事態宣言が発令中だが、東京都の発表によれば、12日から19日までの感染者数平均は1100人を超えて1100.4人を記録。これは前週の145.4%に相当しており、感染の拡大が続いている。

そんなウィズコロナ時代を健康で過ごすために注目されているのが免疫力。食生活を見直して免疫力を落とさないことが重要とされ、近年研究が進む〝発酵性〟の食物繊維は、ウィズコロナ時代に摂りたい最も重要な食品素材と言われている。

そんな中、『発酵性食物繊維コンソーシアム』のメンバーである大妻女子大学教授で日本食物繊維学会理事長の青江誠一郎先生・監修の関連リポートが届いたので概要を紹介していきたい。

穀物由来の発酵性食物繊維は死亡率や生活習慣病に関連

青江先生 穀物由来の発酵性食物繊維は死亡率や生活習慣病に影響2019年12月に、厚生労働省より『日本人の食事摂取基準』の2020年度版が公表され、2020年4月より使用されました。

その中で食物繊維の摂取が総死亡率、生活習慣病をはじめ心筋梗塞、脳卒中、循環器系の疾患と関連があることが明確に示されことは画期的であり、次々と明らかになる食物繊維の健康効果を如実に反映したものと言えます。

しかし、食物繊維の1日の成人の理想的な摂取量は24g(※1)でありながら、実際の摂取量は15g前後(※2)と10gほど差があることが課題となっています。

戦後間もない1955年には食物繊維を22.5g摂取していましたが、現在は3割ほど減少して14.4gとなっています。大きく減っているのは、野菜ではなく穀物繊維由来の食物繊維です。

(※1)厚生労働省「日本人の食物繊維摂取基準2020版」
(※2)厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査

ゆっくり発酵する食物繊維〝アラビノキシラン〟の働き

青江先生  腸内で発酵しやすい食物繊維を発酵性食物繊維といいます。穀物には多くの発酵性食物繊維が含まれ、その代表的なものがアラビノキシランとβグルカンです。

アラビノキシランは小麦ブラン、玄米、ライ麦などに、βグルカンはオーツ(えん麦)、もち性大麦(もち麦)、バーリーマックス(スーパー大麦)などに多く含まれます。

アラビノキシランは、大腸を通過するうちに発酵を受けやすい形に変化します。大腸の奥にはビフィズス菌、酪酸菌などが存在し、そこで発酵により有用菌の活動を活性化します。

酪酸菌とはその名のとおり酪酸を産生する有用菌です。酪酸は、有用菌が棲みやすい環境をつくり、腸の粘膜を保護、炎症を抑制、アレルギー抑制、がん化細胞の増殖抑制など全身の健康に影響することがわかっています。

1日プラス2g以上の摂取で食生活を改善

青江先生 食物繊維の分類として水溶性、不溶性という分類が知られていますが、これは物理化学的性質上の分類で、世界的には発酵性・非発酵性による分類が主流です。

発酵性食物繊維は、健康効果が続々と発表されています。最近の研究では、妊娠中の母親の腸内において、酪酸を含む短鎖脂肪酸(発酵による産物)が多いと、子どもの代謝機能を整えメタボになりにくいことがわかりました(※)。

発酵性食物繊維は、1日プラス2g以上の摂取を目指しましょう。玄米や小麦ブランおよび小麦全粒粉、大麦やオーツ麦などの穀物を食事の1品として意識的に取り入れることで、食生活の改善が期待できます。

(※)Kimura, I et al: Science,Vol. 367, Issue 6481DOI: 10.1126/science.aaw8429

監修/ 青江誠一郎 先生
日本食物繊維学会 理事長/編集委員 大妻女子大学家政学部食物学科教授。1989年、千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了。雪印乳業技術研究所を経て、2003年に大妻女子大学家政学部助教授に就任。大麦の食物繊維とメタボリックシンドローム予防に関する研究で同学会賞を受賞。著書多数、食物繊維研究の国内第一人者。

 

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