腸内環境を整え、ダイエットに適した玄米にもデメリットがある!?(2022.01.14)

玄米食物繊維

食物繊維が足りないとアレルギー症状は悪化しやすい

“腸”は人間の体にとって最大の免疫器官であることは、広く知られるようになってきた。免疫細胞や抗体の60~70%が腸に集まっているからこそ、腸内環境を整えることはとても重要な意味を持つ

そこで、筆者が栄養療法専門のドクターから教わってきたことの詳細を公開してこう。

「現代人の食傾向の大きな特徴は、食物繊維の摂取が少なくなっていること。食物繊維は腸内の善玉菌のエサになるので、摂取が足りないと免疫機能が落ちてアレルギー症状が悪化しやすい、との研究報告があります。

その流れでいえば、食物繊維を積極的に摂ることが、アレルギーを改善する大きな柱のひとつだといえるでしょう。食事の前半は繊維質の多い野菜中心のメニュー(温野菜や炊き合わせ、サラダなど)をしっかり食べるようにしてください」

玄米はミネラルの吸収を阻害する!?

「主食系では玄米が繊維を多く含んでいます。それで、白いご飯を玄米に切り替えると食物繊維が増える、という考え方が一般的。確かに、玄米を食べるようになると、便の量が増え、色もよくなります。

ところが、玄米にはデメリットも。それは、玄米に含まれている『フィチン酸』。一緒に摂ったミネラル、特に鉄や亜鉛などが吸収されるのを阻害してしまうのです。

ちなみに、玄米と同じように精製されていない穀物を主食としている牛は、フィチン酸の影響を受けることなく、鉄をたっぷり吸収して赤身の肉質をつくり出しています。

これには理由があって、牛は食べたものを何度も反芻しますよね。その過程で胃の中にある細菌がフィターゼという酵素をつくり、穀物に含まれているフィチン酸を分解。だからミネラルの吸収が阻害されません」

玄米のデメリットはないのは“◯◯玄米”

「反芻動物ではない人間には、こんなメカニズムが働かないので、ミネラルの吸収阻害は確実に起こってしまうのです。

それを防ぐには、玄米を食べてから2時間くらいの時間を空けて、ミネラルを含む食材を食べるしかない。しかし、これはあまりにも現実的ではありません。

そこでオススメなのが『発芽玄米』です。発芽、あるいは発酵という過程を経ると、フェターゼが出てきてフィチン酸は分解されます。つまり、玄米のデメリットを考えなくても済むわけです。

大豆にもフィチン酸は多く含まれていますが、発酵した納豆ではその量は激減。また、全粒粉を使ったパンも、イースト菌で発酵させるという過程があるため、フィチン酸の影響はないと考えられます」

玄米に含まれているフィチン酸が鉄や亜鉛などの吸収を阻害してしまうとは……。特に亜鉛は、男性の精力増強に効果的なミネラルなので、吸収を阻害されるのは困りモノ。

男性は玄米より白飯を好む人が多いのは、本能的にわかっていたから!? けれど、白米のご飯をお腹いっぱい食べると、血糖値が急激に上がってしまう。やはり食すべきは発芽玄米だといえるだろう。

成長期の子供に糖質制限は必要なのか?

「“子供がアトピーなので玄米を食べさせている”というケースも少なくないようです。しかし、私は成長期の子供には普通の玄米を勧めていません。ミネラルの吸収阻害の影響が大きいからです。

また、子供の場合、糖質制限が厳しくなると、成長に必要なカロリーが足りなくなり、痩せてしまうことがあります。

子供については“体重が減らない”という範囲で糖質制限を考えることが大切です」

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

 

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