俺の革靴に黒カビが!頑固な汚れを除去する最終兵器『レノマットリムーバー』(2022.02.19)
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革靴にとっての最大の敵・カビ。こればかりは筆者も太刀打ちできかねる難敵だ。
もっとも、白カビならまだ対処しやすい。中性クリーナーでサッと吹けば何とかなる。
が、問題は黒カビだ。字に書くことすら忌々しい、あの黒カビである。
もしも我が愛しの革靴に、黒カビが付着してしまったら?
今回の記事では「カビ対処法」について書いてみたい。
持ち主の心がけが反映される「防カビ性能」
さて、革靴のカビは当然ながら「発生させないのが一番」である。
これは、その靴を販売店から購入した瞬間に始まる戦いでもある。筆者の場合、箱から出したばかりの靴はとりあえず防カビ剤配合のクリーナーで拭き、乳化性クリームをつけ直すようにしている。
そしてフッ素系の防水スプレーも忘れない。これがスエードのような起毛皮革であれば尚更だ。
そして日頃の靴磨きは、革表面に防カビ性能を与える作業でもある。
従って、まったく同じ靴でも個体によって「カビに強い、弱い」がある。それはもちろん、持ち主の心がけが反映される部分だ。
「EUの問題児」レノマットリムーバー
が、それでもカビが生えた場合は?
白カビなら、冒頭に書いた通りまだ対処がしやすい。ところが黒カビが革に付着した場合、なかなか厄介……どころか、取り返しのつかない事態になってしまうことも。
白カビはあくまでも革表面に発生するものだが、黒カビは革内部まで侵食してしまう。
除去の難易度で言えば、白カビよりも黒カビのほうが圧倒的に高いのだ。
では、どうするか。最も確実なのは業者に出すことだが、その前に自分の手でできるだけのことをやってみよう。
今回使うのはサフィール『レノマットリムーバー』である。
サフィールはフランスのシューケア用品ブランドだが、このレノマットリムーバーはEUの問題児でもある。
非常に強力かつ有毒の有機溶剤で、蓋を開けた瞬間から化学臭がこちらに伝わる。皮膚刺激性があり、なおかつ火気厳禁。GHSに基づくラベルも貼られている。
全てを剥ぎ落すクリーナー
が、危険がある分だけ汚れや菌を除去する能力も高い。
使用前に、レノマットリムーバーの瓶を振って中の液剤の成分を均一にする。
混濁液になったら、それをクロスにつけて靴を拭く。脂汚れやカビを溶かして拭き取る仕組みのため、力を入れて擦る必要はない。
これで改善されない汚れは、業者に出したほうがいいだろう。
逆に言えば、それだけ強力な洗浄作用がレノマットリムーバーにあるということだ。
黒カビは侵食具合によっては落とし切れないかもしれないが、白カビ程度なら綺麗さっぱり落としてしまう。
同時に、それまで塗布してきたワックスやクリームも一気に剥ぎ落とす。
故に、レノマットリムーバーを塗布した後は必ず新しい栄養を補給してやる必要がある。
事後のシューケアは1日がかり
この場合、筆者がよく使うのはLeather Honey『レザーコンディショナー』である。
これを靴全体に塗布し、一晩置く。その上で乳化性クリームを塗り込んでブラッシングする……という手順。
即ち、レノマットリムーバーを使う場合は事後のシューケアが1日がかりになるということだ。
通常のシューケアであれば、クリーナーは水性のものでまったく構わない。
何かしらの理由で汚れをガッシリ落としたい時にだけ、レノマットリムーバーを使うようにしたい。
サフィール『レノマットリムーバー』
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取材・文/澤田真一
