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睡眠中に分泌される「成長ホルモン」は男性の美肌にもつながる?(2022.02.23)

質の良い睡眠成長ホルモン自律神経

最近、肌の調子が良くないと感じている人は、もしかしたら同時に睡眠の質にも不満があるかもしれない。世間では、女性の美肌と睡眠は密接に関係しているといわれるが、男性の肌についても同様なのだろうか。

そこで今回は、睡眠と男性の美肌の関係について、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏に聞いた。コロナ禍における睡眠悩みの解決策も合わせて確認しておこう。

睡眠中の成長ホルモンが美肌につながるのは男性も同じ

質の良い睡眠をとると成長ホルモンが分泌され、美肌につながるというのは女性向けによく紹介されるが、男性についても同じことが言えるのだろうか。梶本先生は次のように答える。

「成長ホルモンは、男女年齢問わず、細胞の修復を行う重要なホルモンです。男性においても、睡眠の質の悪化は、(1)成長ホルモン低下による肌などの細胞の回復遅延、(2)自律神経機能低下による体液や血流の悪化による肌の劣化が生じシミ、クマなど肌の老化を起こしやすくなることにつながります」

また、肌老化は疲労が睡眠によって消失しないことで加速してしまうという。

「疲労は、自律神経中枢の神経細胞が、活性酸素で一過性にサビつくことで起こします。質の良い睡眠をとると、朝にはサビが消失しますが、質の悪い睡眠を繰り返すとサビが不可逆的にこびりつくことで、老化が加速します。実際、体の中で老化のスピードが最も速いのが脳の自律神経にある神経細胞なのです。

年齢を重ねると細胞のサビをとって回復させる力が低くなり、自律神経の機能が低下してしまいます。自律神経の機能は、40代になると20代の頃に比べて約半分まで低下しており、20~40代の期間に最も老化が進むといわれています。ですから、少しでも機能低下をやわらげるために、自律神経に負担の少ない生活=質の良い睡眠生活を送る必要があります」

メンズ美容におすすめの睡眠の取り方

睡眠の質は、肌のほか、身体の老化にも影響があるというのは恐ろしいものだ。そこで梶本先生に、睡眠の質を高める、メンズ美容におすすめの睡眠の取り方を教えてもらった。

1.「寝始めから3時間」の睡眠の質を高める

「研究では、睡眠中、成長ホルモンの7割が入眠から3時間の間に出現することがわかっています。昔から午後10時~午前2時が『美肌のためのゴールデンタイム』といわれてきましたが、時間帯は人によって違います。

ゴールデンタイムは代謝を促す成長ホルモンが多く分泌される時間帯を指しますが、それは寝始めの3時間のことなのです」

2.「安全」「安心」「快適」な寝室環境

「人間に限らず、危険で不安な場所で動物は熟睡できません。眠る90分前からは入眠儀式と呼ばれる規則正しいルーティンを毎日守ることで入眠がスムーズになります。

また、寝室温度は冬でも18度以上をキープ。18度未満の寒い環境あるいは寝汗をかく暑い環境は、いずれも睡眠の質を悪化させます」

3.いびきをかいていない状態

「いびきは睡眠の質を悪化させる最大要因であり、美容の大敵です。いびきをかかないためには横向き寝がおすすめです。横向き寝は8割の方においていびきを半減します」

コロナ禍で睡眠の質が低下…対策は?

質の良い睡眠成長ホルモン自律神経

コロナ禍のステイホームやテレワークにより、人々の睡眠の質が低下しているといわれる。

ニチバンが2021年8月に20代から60代までの男女500名を対象に実施した「コロナ禍の睡眠不調」についての調査結果によれば、コロナ前後の自身の睡眠の質について、約3割が下がったと回答した。その約3割の人に具体的な悩みを聞いたところ、1位が「熟睡できない(56.5%)」、2位が「夜寝付けない(51.4%)」となった。

多くの人が主に熟睡や寝付きに問題があることで、睡眠の質が落ちているようだ。そこで梶本先生に、このコロナ禍において、質の良い睡眠をとるための対策をアドバイスしてもらった。

「運動活動不足は入眠を妨げます。また日光を浴びない生活もサーカディアンリズム(概日リズム)を悪化させます。ステイホーム中は、毎日、同じ起床時刻を守ることが大切です。

そうすれば、同じ時刻に眠くなります。また、朝にカーテンを開けて太陽光を浴びることも大切です。すると朝に幸せホルモンの『セロトニン』をONにすることができる上に、夜に睡眠ホルモンである『メラトニン』の分泌を促し、睡眠の質を高めます。

そして適度な運動は入眠をスムーズにし、睡眠の質を高めることから、午後には、外出して散歩や軽い運動をすることが重要です。

また、疲労を翌朝まで持ち越さない、重要な役割を果たすのが、就寝前の入浴です。40度未満の湯温で、浴室温も高温多湿にならないようにしてのぼせを防ぎながら、血行を高め、深部体温を上げましょう。就寝前に血行を高め深部体温を少し上げておくことで、スムーズな入眠と質の高い睡眠が期待できます」

ステイホームの最中はあまり外出を積極的にできないものだ。その場合は、自宅でYouTube動画を見ながらトレーニングやストレッチするというのでもいいのでは。

また、入浴時には疲労回復のためには入浴剤を利用するのもいいだろう。今では市販の入浴剤の中でも疲労回復を謳う花王の「バブ メディキュア」やバスクリンの「きき湯」、「BARTH中性重炭酸入浴剤」などがあるので利用してみよう。

睡眠の質にこだわることで、男女問わず、美肌を目指すことができることが分かった。肌にも体調にも不満があるなら、一度、睡眠周りを見直してみるのもいいのではないだろうか。

取材協力/梶本修身(かじもと・おさみ)氏

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東京疲労・睡眠クリニック 院長
大阪大学大学院医学研究科修了。大阪大学医学部助教授、大阪市立大学医学部COE生体情報解析学教授、疲労医学講座特任教授などを歴任。『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)など著書多数。

 

取材・文/椎原あゆみ

 

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