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プロバイオティクス飲料が糖尿病患者にもたらす効果(2017.11.07)

順天堂大学大学院医学研究科・代謝内分泌内科学の金澤昭雄准教授、佐藤淳子准教授、綿田裕孝教授、プロバイオティクス研究講座の山城雄一郎特任教授らの研究グループは、ヤクルトとの共同研究の成果として、プロバイオティクス*1飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラを変化させ、慢性炎症の原因となる腸内細菌の血液中への移行を抑制することを明らかにした。

これらの結果は、糖尿病の発症メカニズムや病態の理解、新薬の開発に道を開く可能性を示したものだ。本研究は英科学雑誌「Scientific Report」の電子版(9月21日付)に公開された。

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■本研究成果のポイント

日本人2型糖尿病患者におけるプロバイオティクス飲料の継続摂取により、
・摂取群では便中の総ラクトバチルス属菌が増加し、腸内の善玉菌も増加した。
・摂取群では血中の細菌数が減り、血中への腸内細菌の移行を抑制することができた。
・腸管バリア機能を強化することで慢性炎症を抑制する可能性を提示した。

■背景

ヒトの腸内には100兆個を超える腸内細菌が棲みついており、複雑な生態系を形成し腸内フローラと呼ばれている。腸内フローラは私たちの健康な体づくりや病気の予防などに大きく関与しており、腸内フローラの乱れは健康に悪影響を及ぼすことが示されているのだ。

なかでも、日本人2型糖尿病患者では、腸内フローラのバランスが乱れていること、さらに腸内フローラの乱れから腸管バリア機能*2が低下することにより腸内細菌が血流中へ移行しやすいバクテリアルトランスロケーション(BT: Bacterial Translocation)*3が起こっていることを研究グループは明らかにしてきた(注1)。

(注1): 順天堂大学ニュースリリース(平成26年6月4日)「日本人2型糖尿病患者における「腸内フローラの乱れ」を発見~腸内細菌が血流中へ゛移行する″ことが明らかに~
http://www.juntendo.ac.jp/graduate/pdf/news09.pdf

2型糖尿病では、病態の一つであるインスリンが作用する臓器の慢性炎症が問題となっており、これには腸内フローラの乱れや腸内から血液中に移行した腸内細菌がリスクとなる。そのため、腸内フローラを適切に維持し、血液中への細菌の移行を抑えることが慢性炎症の予防には必要なのだ。

プロバイオティクス飲料は腸内フローラのバランスを整えることがわかっているため、本研究では、プロバイオティクス飲料の継続摂取が日本人2型糖尿病患者の腸内フローラならびに腸内細菌の血流中への移行に及ぼす効果とその影響について解析を行った。

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