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海外出張の“時差ボケ”予防は「機内食を食べない」こと(2015.08.14)

◎〝時差ボケ〟防止に活躍する「第3の体内時計」

2014年5月に伊藤忠商事が正式導入した「朝型シフト」が話題になりました。20時以降の勤務を原則禁止し、5〜9時の早朝勤務には残業代と同様の割増賃金を支給するというものです。残業の多い会社、特に大手の伊藤忠が朝型に切り替えたのは大いに意義あることだと思います。

夜型の生活や不規則な食事が続くと体内時計がズレ始め、それが長く続くと高血圧・糖尿病・高脂血症などの成人病、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などと密接に関係していることが明らかになっています。

体内時計がズレた状態がまさに「時差ボケ」ですが、今回は海外出張で時差ボケしない方法をお話ししましょう。

体内時計には親時計(脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)にある)と子時計(全身の細胞にある)があります。ふだんは親時計が子時計を、自律神経を介してコントロールしています。オーケストラに例えると、親時計が指揮者、子時計がプレーヤーをイメージしたらいいでしょう。親時計は早寝早起き、真っ暗にして寝ることで、子時計は3度の食事(朝食は必ず摂取)を同じ時間に摂ることで正常に作動します。

しかし、日付変更線を越える場合は、ちょっとしたコツが必要です。そこで第3の体内時計「腹時計」の登場です。この時計はお腹には存在せず、脳の視床下部背内側核(親時計のやや外側)にあります。海外へ行く際は、この腹時計が時差ボケ防止に活躍するのです。

さて、そのコツとは、〝プチ断食〟です。腹時計を介して子時計が優位になり、現地時間に対応してくれる優れものなのです。この超高級時計の使い方を知らない手はありません。ぜひともトライしてみてください。

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◎フライト中は水だけにして14時間の断食

例えばニューヨークへ行く場合、成田を11時に出発すると、JFK空港に11時に到着します。飛行時間は12時間ですから、あと2時間は何も食べない。口にしていいのは水だけです。

14時間経ったら、ニューヨーク現地時間に合わせて、ふだんの食事時間になるべく合わせること。子時計をコントロールしている「いつもの食事時間」を守ることで、親時計のほうも現地時間にアジャストしてくれるのです。いったん合えば、あとは親時計が子時計をコントロールする、ふだんの体内時計に戻って作動してくれます。これはヨーロッパに行く時も同様。8時間のフライトなら、前後に6時間プラスして断食すればいいのです。

悩ましいのはビジネスクラスで出張した場合のこと。機内食という誘惑との闘いですが、食中毒を避けるために防腐剤が入っている機内食は、健康面から考えると、食べないという選択はアリだと思います。

齋藤真嗣医師

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さいとうまさし/1972年生まれ。ニューヨーク州医師。専門は、腫瘍内科・感染症。著書に70万部超の『体温を上げると健康になる』。

 

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