Men’sBeauty編集部が大胆予測!2019年、チェックすべき美容トレンドとは(2019.01.10)
新年明けましておめでとうございます。2019年もメンズビューティー、そして男前企画をよろしくお願いします。
さて新たに迎えた2019年、平成31年は天皇陛下の御退位と皇太子殿下の御即位に伴う新元号の制定と、大きな動きが控えている。ほかにも4月には「働き方改革関連法」が順次施行されるほか、6月に大阪で日本初の「G20サミット首脳会議」が開催され、10月には消費税が10%に引き上げられる予定。
そんな2019年に男性のビューティートレンドはどのような動きを見せるのか。昨年末の振り返り企画に引き続き、安田典人編集長以下、ライター・はまだふくこ、編集・清水眞希の3名が対談形式により、新たな潮流を予測してみた。
左から清水、はまだ、安田編集長
清水 今年もよろしくお願いします。さて昨年の対談で、美容家電のボーダーレス化が話題になりましたが、2019年もその傾向が強まるのではないでしょうか。
その代表例としてパナソニックの「ES-WP80 光美容器 光エステ (ボディ&フェイス用)」を上げておきたいと思います。
パナソニック
ES-WP80 光美容器 光エステ (ボディ&フェイス用)
オープン価格
使い方は簡単。本体のヘッド部が肌に対して90度になるように押し当てるだけで照射できる。
はまだ ムダ毛ケアを行った肌に使うと、よりキメ感のある明るい素肌になるという、エステではおなじみのアイテム。これが自宅で手軽に使えて、ムダ毛ケアができるのは魅力的ですね。
清水 同社のサイトでは「美容・健康」カテゴリーに掲載され、女性を意識した商品紹介ページになっていますが、スクロールしていくと「男性もご使用いただけます」との説明があり、男性からの需要があることがわかります。
ただし、ヒゲには効果がなく、また使用前には必ずムダ毛を除毛するなどの注意が必要です。
はまだ 本体デザインも白を基調にしており、男性が手にしても違和感がありません。
安田 忙しくてエステに行く時間がないという人はもちろん、自宅でもムダ毛ケアしたいという〝美意識高い系男子〟におすすめ。ムダ毛の目立ちにくい美肌ケアも期待できます。
清水 各種のアンケートを見ても、ムダ毛を〝なくす〟より〝ツルツル〟志向の男子が増えているだけに、将来的にはメンズ使用に特化した美容器が登場してくるかもしれません。
というのも同社では、これまでにも「ヘアードライヤー ナノケア」や「目もとエステ」など男性も女性も使える製品を手がけているからです。今後も、その傾向がさらに強まっていくのではないでしょうか。
パナソニック
ヘアードライヤー ナノケア EH-NA9A
オープン価格
キューティクルの密着性を高めるミネラルマイナスイオンの発生量が約2倍に進化した「ナノイー」&ダブルミネラルを搭載。まとまりのある髪に仕上げる。
安田 昨年の振り返り企画で話題に上がった男性用メークと同じ動きですね。他にもメンズのスキンケア市場にシャネルや第一三共ヘルスケアの「ミノン」など、従来はメンズを手がけていなかった国内外の大手が参入してきましたので、2019年は、その動きにも注目していきたいですね。
清水 スキンケア市場と同じく、発毛剤市場も活発な動きを見せていますね。大正製薬の「リアップ」が独走する中、昨年はアンファーから「スカルプD メディカルミノキ5」が後発薬として発売されました。元SMAPメンバーを起用したCMも話題になりました。
安田 受けて立つ形となった「リアップ X5プラスローション」では、剤が適量で塗布できるように容器を工夫するなど、細かな配慮が見られます。2019年は他社の参入により社会的な関心も高まり、ユーザーも増えていくはずです。
昨年の対談でも話題に上がったように、自己表現としての男性メークやケア意識の高まりがさらに浸透していく年になるのではないでしょうか。
清水 毛髪は男性にとって普遍的な問題のひとつですからね。ではスキンケア市場はいかがでしょうか。
はまだ まずUV機能の進化に注目ですね。SPFなどの数値や、保湿などのスキンケアも当たり前。そこに新たな機能を持つ製品が増えてきました。
清水 プラスアルファの機能とは、具体的にはどのようなものですか?
はまだ たとえば富士フイルムの「アスタリフト D-UVクリア」は、同社が写真分野で培った紫外線研究の知見を活かした製品。塗布した剤が笑ったり話したりする際の顔の動きに合わせて伸縮する機能も話題になっています。
安田 これはユニセックス系の製品ですか?
はまだ ユニセックス系ですね。そもそも男性専用のUVケア用品は、現状では一部のメーカーの他はあまり見かけなくなりました。
清水 昨年の「2018年トレンド振り返り」座談会ではボタニカルを取り上げましたが、その流れは継続されますか?
はまだ 2019年はボタニカルからヴィーガンに進んでいくと思います。ヴィーガンとは肉や魚はもちろん、卵やチーズ、バター、はちみつなども口にしない人やライフスタイルのこと。その考えに基づくのがヴィーガンコスメです。
安田 ヴィーガン対応のメニューやレストランも話題になってますし、ホテルのコンシェルジュが訪日外国人から、ヴィーガン対応のレストランを尋ねられるという話も聞いています。2020年に向かって、ヴィーガン需要はさらに拡大していくでしょうね。
はまだ コスメでもヴィーガンはトレンドワードのひとつ。食べ物ではないので自分の体内に取り入れるものではありませんが、フレグランスでは原料にジャコウ(麝香=雄のジャコウジカから採取する)を使わないなど、ヴィーガンの精神を強く反映した製品も登場してきました。
クヴォン・デ・ミニム
『リマーカブルパルファム フォートロイヤル』
100ml 1万1000円
100%ヴィーガン処方のフレグランス。南仏プロヴァンスのミニム修道院の伝統と歴史を継承したボタニカルコスメブランドが、2018年にヴィーガンフレグランスブランドとして生まれ変わった。
はまだ 他にもナリンの33種類のハーブと7種類のハーブエキスを配合したノンシリコンシャンプーと、10種類のハーブをブレンドしたコンディショナーも要チェック。
また個人的には「米発酵液」にも注目しています。これは基本的に保湿成分で男性の乾燥肌にもおすすめです。
コーセープロビジョン
『米肌 肌潤エッセンスバーム』
3500円
米から抽出した保湿成分、ライスパワ−No.7を配合。肌のバリア機能を高めることで自らが潤いを取りこみ、 肌自身が水分をたくわえる力を改善する。
清水 これはスティックタイプの製品なんですね。外観がスティックのりに似ている、というのは失礼かな(笑)。
でも、それだけオフィスやデスク周りとの親和性も高く、このサイズであればビジネスバッグにも常備できそうですね。
はまだ 夕方、目もとが疲れてきたときに、オフィスで手軽にひと塗りできる。そんな保湿ケアのスタイルも考えられます。
清水 最後にヴィーガンと並んでチェックしておきたいトレンドワードとして、糖化を上げておきたいと思います。
この糖化とは、体内で余分な糖とタンパク質が結びついて、老化の一因となる物質(AGEs<エージーイー>=糖化最終生成物)が作られるという現象のこと。
第一三共ヘルスケア
『リゲイン トリプルフォース』
30日分(60錠) 4200円(通販限定)指定医薬部外品
独自配合の「リバオール」「ビオタミン」「パンテチン」が余分な糖を代謝して、活性酸素によるダメージの軽減をサポートする指定医薬部外品のサプリ。
はまだ AGEsは蓄積されると美容面や生理現象などに影響をおよぼすとして、コスメ業界でも注目されています。
清水 この糖化を防ぐため、原因となる余分な糖を代謝するというサプリが2月に発売されます。食事やコスメなどのライフスタイルがボタニカルからヴィーガンへ移行する中、糖に関する問題も糖質制限から糖化防止に注目が集まるのではないでしょうか。
はまだ かつては「24時間戦えますか」のコピーでイケイケのニッポンを象徴したブランドから発売されるというのも、時代の変遷を感じさせます。
清水 今後はサプリ以外にもドリンクや糖の代謝メニューなども登場するかもしれません。今回話題に上がった美容家電やスキンケアなどコスメ関連商品と併せ、引き続きメンズビューティーでも、その動きを追いかけていきたいと思います。
撮影/末安善之
