心身の問題を〝動きのレッスン〟で改善する筋力や柔軟性不要のメソッド(2019.02.23)

動きのレッスンによって心身の問題を改善する「ニューロ・ムーブメント」とは?

ストレッチや筋トレのようなエクササイズは、繰り返しが重要視される。同じポーズを数セット繰り返し、何日かおいてまた繰り返す。これを続けることで、確かに身体の柔軟性は増し、筋量は増える。

しかし、少なからぬ人はマンネリ感から鍛錬を休止してしまう。あるいは、しつこい肩の痛みに悩まされるといったトラブルが起こる。何がいけなかったのだろうか?

「同じパターンの繰り返し」に問題があると指摘するのは、アナット・バニエルさんだ。バニエルさんは、著書の『動きが脳を変える──活力と変化を生みだすニューロ・ムーブメント』(瀬戸典子・伊藤夏子訳/太郎次郎社エディタス)の中で、習慣的に同じ動きを繰り返してばかりいると、心身の強さや活力はむしろ失われ、痛みが生じ、感情が乏しくなるなど、様々な問題が生じると述べている。これは、フィットネスジムで行う運動についてもあてはまるという。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

「トレーニングをすると脳内にエンドルフィンがつくられ、また、筋肉や脳が活発に働くことから、気分がよくなります。しかし、活力の高まりや身体のしなやかさについては、感じたとしてもわずかで、かえってコリを感じる場合もあるでしょう。自動モードでトレーニングをしても、発想や人間関係は変わらず、身体の痛みは続くでしょう」(本書38pより)

本書では、注意を向けずにできる動きは、「自動モードの動き」と表現されているが、こうした動きは脳に新しい情報をもたらさず、活力の減退や低調感を招くという。

ニューロ・ムーブメントというメソッドを提唱し、アスリートから企業幹部まで数千人の人々の心身の問題を解決に導いたバニエルさんは、「9つの大事なこと」を実践するセルフケアによって、これが改善できると説く。このメソッドは、「動きに注意を向ける」とか「力をぬいてわずかな違いに気づく」といった、通常のエクササイズとは全く異なるアプローチ。

本書において、「9つの大事なこと」すべてについて解説があり、設問形式のセルフチェックがあり、動きのレッスンがある。

設問は、「身体を動かしているとき、難しさを感じたら無理をしない」とか「新しい食べ物を試すのが好きだ」というような、改善への気づきが得られるものとなっている。

9種類ある動きのレッスンは、各1015分程度の筋力も柔軟性も要しない、ジムではまず教わらない一連の動きからなる。例えば、以下の「バリエーションが柔軟性を高める」と題されたレッスンは、「硬くなっている筋肉と腱を楽にするために必要な情報」を脳が得るのが目的で、ストレッチ運動ではない。にもかかわらず、力を込めて行うストレッチ運動よりも、前屈が楽にできることが体感できるはず。

1
・足を適度に開いて立つ。
・楽にできる範囲で身体を前に曲げ、手を足先に向けて下ろしていく。
・指の先がどこまで届いたかを覚えておき、身体を起こす。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

ここから先の動作はいずれも、足は適度に開いた状態で行う。

2
・ひざを軽く曲げる。右手と左手を、それぞれ、左右のひざの少し上におく。
・そのまま上半身の体重を、両手を通して脚にかけていく。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

手を通して体重をかけていく

・背中を丸めながらお腹を引っこめ、へそのあたりを見る。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

背中を丸めてへそを見る

・つぎに、背中をやさしくそらせてお腹を突きだし、頭を上げ、前を向く。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

背中をそらせて頭を上げる

・この動作を45回くり返す。

3
・最初の前屈動作をやってみる。何か違いを感じるか。
・もとに戻る。

アナット・バニエルニューロ・ムーブメント

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