1時間の笑いは1週間分の鎮痛剤に匹敵する?!(2019.06.06)

「笑い門には福来たる」を科学的に解明する

ノーマン・カズンズい笑健康病気

笑うことが体にいい影響を与えるという話、最近よく耳にするだろう。笑いと健康・病気との関連について報告されるようになってきたのは、ここ数十年のこと。

その先駆けになったのが、1970年代のノーマン・カズンズ氏による自分自身の経験報告だった。

米国『サタデー・レビュー』誌の編集長であったカズンズ氏は、196449歳のときに強直性脊椎炎を罹ってしまう。

強直性脊椎炎とは、背骨や骨盤などの体幹を構成する骨に関連した腱や靭帯に炎症が生じ、脊椎が固まることによって、背骨の動きが悪くなる病気。

痛みのために歩行もできず、元の状態に回復する可能性は500分の1と宣言された。

従来の治療では痛みがとれなかったカズンズ氏は、笑いを取り入れた治療を開始し、数か月後には元の職場に復帰できるまで回復。

その結果を『New England Journal of Medicine』誌に報告して以降、笑いが痛みに有効ではないか? と検討されるようになった。

日本でも、落語による笑いが関節リウマチの痛み軽減に有効であるという報告もされている。

大人は1日で何回笑うのだろう?

筆者は、笑いと免疫について研究されている大学教授と一緒に、笑いと健康についてのセミナーを開催したことがあり、そこで教わった内容を紹介していこう。

大人って1日にどのくらい笑っていると思う? その答えは、平均17回。70歳を超えると、平均して1日たったの数回……

子供の平均は1300回なので、加齢するほど、笑わなくなる傾向にあるようだ。

笑いを研究している教授の調査では、落語を聞いて1時間笑うと、1週間分の鎮痛剤に匹敵するほど、病気での痛みが緩和するという。

また、笑いでガンを消すことはできないが、予後(病気や手術の後、どの程度回復するかの見通し)を良くすることは可能なんだとか。

笑う気分になれないときは、このテを使え!

しかし……大人は仕事や人間関係などのストレスで、あまり笑う気分になれないのが現実。

そんなときは「アハハ~!」と声に出して笑うフリをしてみよう。それだけで免疫はアップするというから不思議。

もちろん、体調不良や痛みのある人は、まず医療機関での診察を受けるべき。その上で、コメディ映画やお笑い番組を観て、多いに笑ってみてほしい。

健康な人も、日頃から笑いで免疫力をアップしておくと、ストレスを緩和したり、風邪をひきにくくなるなど、日常生活でのパフォーマンスを上げるのに役立つことだろう。

 

取材・文/ウェルネス・ジャーナリスト 藤田麻弥

藤田麻弥 画像

雑誌やWebにて美容や健康に関する記事を執筆。美容&医療セミナーの企画・コーディネート、化粧品のマーケティングや開発のアドバイス、広告のコピーも手がける。エビデンス(科学的根拠)のある情報を伝えるべく、医学や美容の学会を頻繁に聴講。著書に『すぐわかる! 今日からできる! 美肌スキンケア』(学研プラス)がある。

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