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肥満や糖尿病、がんのリスク管理が期待できるキウイフルーツの不思議(2019.09.28)

日本での栽培も定着し、いまやすっかりメジャーな果物となったキウイフルーツ。栄養素充足率スコアが大半の果物よりずっと高いなど、ヘルシーな食品としても知られている。

くわえて、キウイフルーツには、「肥満を抑制し、糖尿病を改善し、がんを予防するなど様々な健康効果もある」と、著書『キウイを食べると腸が健康になる!』で指摘するのは、松生クリニックの松生恒夫院長だ。

キウイフルーツ松生恒夫水溶性食物繊維

キウイフルーツは食物繊維のバランスに優れる

松生院長は、キウイフルーツでまず注目すべき点は、「不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のバランス」にあると述べている。

食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に大別される。前者は、腸内で水分を吸収し数十倍に膨らむという特徴があり、便通をよくする作用がある。後者は、腸内でゲル状となり、余分なコレステロールや有毒物質を吸収し、体外へと排泄することが知られている。

この2種の食物繊維は、大抵の植物性食品に含まれているが、キウイフルーツは不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がおよそ21の割合で含んでいる点が特徴的で、この比率が身体にとって「ベストバランス」だと、松生院長は述べている。他の食品はおよそ41が多いそうで、不溶性食物繊維の比率が高いと、便秘のリスクが出てくるという。その点、キウイフルーツが優れていることになる。

キウイフルーツは酪酸の供給源として有用

さらに、キウイフルーツは、水溶性食物繊維の絶対量も多いことで、もう1つのメリットがある。

それは「酪酸」。酪酸は、小腸や大腸が活動するために極めて重要なエネルギー源であるが、口から摂取しても腸内には到達せず、体内で作る必要がある。そして、その作り手は、腸内細菌。水溶性食物繊維をエサにする腸内細菌が、酪酸を産生するという。

ちなみに、酪酸が不足すると潰瘍性大腸炎などのトラブルを起こすので、水溶性食物繊維を十分に摂って腸活することがいかに大事かわかる。松生院長が。水溶性食物繊維が豊富なキウイフルーツをプッシュする第一の理由はここにある。

キウイフルーツは肥満対策に役立つ?

万病の元である肥満は、肥満細胞が細胞内に脂肪を蓄積し肥大化することで起こる。肥満細胞の際限のない肥大化を止めるのは、短鎖脂肪酸。脂肪細胞は、短鎖脂肪酸を感知すると肥大化をストップさせる仕組みになっているが、肥満の人の多くは、短鎖脂肪酸を作る能力が落ちているという。

短鎖脂肪酸を作るのはバクテロイデスといった腸内細菌で、やはり水溶性食物繊維をエサにしている。動物性食品ばかりの偏食を続ければ、こうした腸内細菌は減ってゆくが、水溶性食物繊維を積極的に摂ることで、この問題を改善させられる。だから、「水溶性食物繊維が比較的多く含まれているキウイフルーツがよいのです」と、松生院長は説く。

キウイフルーツに糖尿病改善の期待

短鎖脂肪酸には、前節の肥満とはまったく別の仕組みで、糖尿病を改善する効果があるという。

糖尿病患者は、血糖値が高まってもそれを下げるホルモンであるインスリンが分泌されにくくなっている。一方、腸の細胞から分泌されるインクレチンには、インスリンの分泌を促す作用があり、糖尿病薬としても使われている。

このインクレチンそのものを分泌させるのが、短鎖脂肪酸。腸内細菌が産生した短鎖脂肪酸が、腸の細胞を刺激することでインクレチンが分泌される。つまり、キウイフルーツの水溶性食物繊維がまわりまわって、糖尿病の改善に役立つというわけ。松生院長は、「腸内細菌の力を活かした治療は、現在の糖尿病治療法に並ぶ大きな役割を果たすことになるかもしれません」と示唆する。

キウイフルーツ松生恒夫水溶性食物繊維

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