海外セレブ・アスリートが注目する身近なスーパーフード「オートミール」(2020.01.25)

PFCバランスアミノ酸スコア木村嘉代子

グラノーラがブームになって以来、スーパーには専用棚ができ、毎月のように新商品が登場するほどの人気だが、その横に目立たず置かれているのがオートミール。

日本では、グラノーラより昔からあるのに、「味が単調でおいしくない」という印象があるためか、ずっと地味な存在に甘んじてきた(グラノーラの主素材はオートミールであるにもかかわらず)。

しかし、それも変わりつつある。常にダイエットのトレンドを先取りしている、欧米のセレブやアスリートたちが、オートミールを愛食しているという情報が日本に入りつつあるせいだ。キャサリン妃、セリーナ・ウィリアムズ選手、ダルビッシュ有選手など多士済々が、オートミールを食生活に取り入れているという。

そうした情報から一歩踏み込んで、「なぜオートミールが減量と健康にいいのか?」について解説した電子書籍を出したのが、ブログ「オートミールのおいしいレシピ」を運営する木村嘉代子さんだ。本書『なぜオートミールは海外セレブやアスリートに愛されるのか』では、「注目のスーパーフード」とまで絶賛しているこのオートミール。どんな健康効果があるのか、かいつまんで紹介したい。

PFCバランスアミノ酸スコア木村嘉代子

PFCバランスと良質のタンパク質に優れている

食事に占める、タンパク質、脂質、炭水化物の摂取比率をPFC バランスと呼ぶ。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015 年版)では、目標とするPFC バランスは、タンパク質が13%20%、脂質が2030%、炭水化物が5065%となっている。

木村さんは、オートミールがこのバランスに近くて、タンパク質が15%、 脂質が14%、 炭水化物が70%である点を指摘する(比較対象の押し麦だと8%4%91%)。このバランスがとれていることが、健康維持と生活習慣病予防の1つのポイントとなり、オートミールをすすめる基本的な理由となっている。

より細かくタンパク質について見てゆくと、オートミールの特徴として、アミノ酸スコアが100、つまり9種の必須アミノ酸がバランス良く含まれている。特に、分岐鎖アミノ酸(BCAA)のロイシン、イソロイシン、バリンの含有量が多い。また、非必須アミノ酸ではあるが、「エネルギー生産をサポートして運動持久力を向上させるアスパラギン、筋肉のタンパク質合成に関わるグルタミンなど」が、オートミールに豊富に含まれているとも。

オートミールを採用する筋トレ男子・女子が増えている理由の1つは、この点にあるのだろう。

GIGLが低めで血糖値が上がりにくい

ほかの穀類と同様、オートミールにもそれなりの量の炭水化物(糖質+食物繊維)が含まれている。木村さんは、水溶性食物繊維の含有量が多いおかげで、糖質の吸収速度がゆるやかになり、インスリンの分泌が抑えられる、そして余計な脂肪に変換されにくいメリットを挙げる。

GI値で見れば、オートミールは59。白米は76、玄米は62、押し麦は66なので、やや勝っている感じだが、GL値ならそれぞれ11352625と、その差は歴然とする(GL値とは、1人前の分量を摂った際にどれぐらい血糖値を上げるかの指標で、10以下で低GL食品)。厳しすぎる糖質制限が難しい人には、オートミールは好適な食材と言えそうだ。

そのほかの栄養素もほどよく含む

特定の栄養素が不足している「新型栄養失調」が問題になっているが、木村さんは、その解消策の一助にオートミールが役立つと唱えている。

例えば、人間に必要不可欠なミネラルの1つである鉄分。成人男性の推奨摂取量は7.07.5mg/日であるのに対し、オートミール約半カップ(45g)に1.8mgほど含まれている。これだけで、推奨摂取量の1/3近くをまかなえる計算になる。また、マグネシウムや亜鉛など日本人に不足しがちなミネラルも、ほかの穀類に比して豊富だ。

ビタミンについても、ビタミンB群とビタミンEをよく含み、ビタミンB2のように押し麦や玄米をしのぐものもある。

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このようにオートミールは、穀類の中では栄養価が高く、近所のスーパーで手軽に買える「理想的なスーパーフード」としてすすめられているが、味の面で難ありと考えている人も多いかもしれない。しかし、ほんのちょっとの工夫で美味な食材に早変わりすると、木村さんは力説する。巻末には、オートミールを使ったレシピ集が収められ、木村さんのブログにも多くのレシピが載っているので、これを参考に自分好みのオートミール料理を作って、習慣的に食べてみるとよいだろう。

文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)

 

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